オランダ名手、森保Jを警戒「過小評価できない」 名指しの27歳は「もっと注目される」

オランダの現状と弱点「SBとCBの間をどう突くか」
6月11日に開幕する北中米ワールドカップ(W杯)で優勝を目指す日本代表。グループステージF組の初戦で戦うのが、FIFAランク7位の強豪・オランダ代表だ。元日本代表DF安田理大氏がオランダを訪れ、かつてフィテッセで共にプレーした元オランダ代表MFマルコ・ファン・ヒンケル氏と再会。最大の難敵を分析した。(取材・文=FOOTBALL ZONE編集部)
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オランダの地で、かつての戦友たちが再会を果たした。今年2月に現役を引退したファン・ヒンケル氏は、安田氏とフィテッセ時代に共にプレー。その後はチェルシーやACミラン、PSVなどビッグクラブに所属。オランダ代表にも19歳で初選出された「ガチのスーパースター」(安田氏)だ。
ファン・ヒンケル氏(以降、フ)「ミチ!元気?会えて嬉しいよ」
安田理大氏(以降、安)「俺がオランダに来て一番最初のアシストはマルコだったんだよ」
フ「ミチのアシストで、僕がヒールで決めたゴールのことは覚えてるよ。ミチに教えた最初のオランダ語は、あまり良くない言葉ばかりだったよね(笑)」
ファン・ヒンケル氏は、これまで多くの日本人選手とプレーしてきた。フィテッセ時代は安田氏とハーフナー・マイク氏、ACミランでは本田圭佑氏とも共闘した。そしてPSVでは日本代表の主力として活躍が期待されるMF堂安律ともプレーした。
フ「律はすごく良いプレーヤーだよ。テクニックがあって、背は高くないけど体が強い。左足のキック、シュート、パスの質が高いね。中へ入ってきてゴールを決める形を持っている。PSVの時はあまり出番が多くなかった時期だったけれど、それでも律が素晴らしいクオリティを持った選手なのはみんな分かっていたし、今は大きな舞台で活躍しているのは嬉しいよ」
今季、エールディビジでは多くの日本人選手が活躍している。安田氏が印象に残っている選手を聞くと、出てきたのは意外な名前だった。
フ「NECの佐野航大に注目しているよ。僕にプレースタイルが似ている気がするんだ。ボックス・トゥ・ボックスで常に動き回っていて、ボールタッチもすごく上手い。(22歳の)佐野がこれからどこまで行くのか、すごく楽しみだよ」
そして、もう一人。エールディビジのトップスコアラーであるフェイエノールトFW上田綺世についても言及した。
フ「素晴らしいストライカーだね。最初はすごくゴールを量産していたよね。フェイエノールトがチームとして少し調子が落ちた時期もあって、彼自身も怪我があったけれど、今の時点(4月15日)で23ゴールも決めているのは本当に素晴らしいことだよ。たぶんゴールデンブーツ賞も獲るだろうし、これからもっと注目される選手だと思う」
オランダの現状と弱点「SBとCBの間をどう突くか」
そして、日本とオランダが初戦で激突するW杯の話題へ。グループFは日本、オランダ、チュニジア、スウェーデンの組み合わせとなった。日本代表については高く評価した。
フ「オランダにとっても過小評価できない相手だよ。良い選手がたくさんいるし、日本人はみんなフィットネスが素晴らしい。最後まで諦めないし、安定した戦いができるチームだと思う。個々のクオリティも高いし、チームとしての精神力も強いね。イングランドに勝った結果も見ているし、僕個人としては、オランダと日本がグループを抜けると思っているよ」
安「日本代表がイングランドにウェンブリーで勝つってどう思う?」
フ「(4-1で勝利した)ドイツ戦も見たよ。大きなチームに対してしっかり結果を出しているよね。10年前よりも多くの選手がヨーロッパのトップレベルのクラブでプレーしている。それが今の日本の強さの理由じゃないかな。若い選手にとっても夢があるし、良い傾向だよね」
安「日本代表が警戒しないといけないオランダの選手は?」
フ「今のオランダは守備陣にワールドクラスの選手が揃っているけれど、攻撃陣はデパイが怪我から戻ったばかりだったり、ガクポがリバプールでまだ安定していなかったりする。3トップの右が誰になるかはっきりしていない部分は弱点かもしれない。でもマレンが今はすごく調子が良いよね。彼は今ノっているよ。12試合で10ゴール決めているしね。スピードもあって、左右両方の足でシュートが打てる。日本のセンターバック(CB)の渡辺剛よりも足が速いんじゃないかな。そこは日本が気をつけないといけないね」
安「日本代表にいる選手の中で、マルコ的にオランダが警戒すべき選手は?」
フ「やっぱり前線の上田と堂安かな。オランダは今4バックでやっているけれど、左サイドバック(SB)のファン・デ・フェンはトッテナムではCBなんだ。代表では左をやることが多いけれど、右のダンフリースがすごく高い位置をとるから、そのバランスで中へ絞ることもある。堂安は中に入ってくるプレーが得意だから、オランダのSBとCBの間のスペースをどう突くかっていうのがポイントになる。そこを抜け出されたら危ないね」
かつての戦友たちが語る攻略の鍵。強力な守備陣を誇るオランダに対し、日本が誇るアタッカー陣がその“構造上の隙”を突けるかが、勝負の分かれ目となりそうだ。











