アジアの舞台で記録した「45対0」 内容圧倒も…レジェンドが見せた”背中”「若い選手が何を学ぶか」

AWCLで快勝を飾った東京Vベレーザ【写真:(C) WE LEAGUE】
AWCLで快勝を飾った東京Vベレーザ【写真:(C) WE LEAGUE】

東京VベレーザがAWCL 準々決勝で快勝

 日テレ・東京ヴェルディベレーザは3月28日にAFC女子チャンピオンズリーグ(AWCL)の準々決勝でスタリオン・ラグナ(フィリピン)と対戦して5-0の勝利を収めた。昨季に三菱重工浦和レッズレディースの一員で出場して、このラウンドでの敗戦を経験したMF塩越柚歩は「乗り越えなければいけない壁だと思っていた」とコメント。アジア女王の座に一歩近づいた。

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 12チームが出場し、4チームずつのグループリーグから8チームが準々決勝に進出した。C組を首位通過のベレーザは、A組3位から進出の相手との対戦で力の差は予想された。しかし、昨季の浦和は武漢江大(中国)を相手に圧倒的に攻撃する試合展開を守り切られてPK戦の末に敗退。アジアならではの難しさを経験した塩越は「個人的にはリベンジの大会ではありましたし、この準々決勝っていうのが自分の中ですごい大きな、乗り越えなければいけない壁だと思って、そういう気持ちで臨みました」と話した。

 実際にベレーザは前半から多くの決定機も作りながら、なかなかゴールが決まらない時間が続いた。それでも前半41分にMF北村菜々美のラストパスをFW樋渡百花が決めて先制して肩の荷が下りた。後半はゴールラッシュを見せて、終わってみれば5-0の大勝。アジアサッカー連盟(AFC)の公式記録ではシュート45本と0本の一方的なスタッツとなり、ベレーザはペナルティーエリア内から34本のシュートを放った。

 昨季は浦和を率いていた楠瀬直木監督は、因縁のラウンドでの戦いに「向こうが引いて守るわけではなかった。そうなった時の練習やミーティングもしていたけど、そうでなかったことで背後は取れていた。何で焦れるかというと、今日はチャンスがありながらだった」として「今日はしっかりと我慢してくれて、最後の20分で仕留めてくれた。ある意味では、焦れる試合の理想的な形にはできたんだろうと思う」と振り返った。

 その試合展開の中でも楠瀬監督は試合終盤にMF宇津木瑠美とDF岩清水梓といった、なでしこジャパンでの経験も豊富なベテランを送り込んだ。その理由を「ゲームの終わり方のマネジメントの部分」と話した指揮官は、「流れが良くなって雑になってくる中で、彼女たちを出したらみんながどういうことを学ぶかなと。岩清水が厳しいタックルもしたけど、若い選手が何を学ぶかなと思って出させてもらった」と、その理由を明かした。

 2011年の女子ワールドカップ(W杯)優勝をはじめ、多くの国際大会を経験してきた岩清水は、タイトルが懸かってよりレベル差のない激しい対戦が予想される準決勝と決勝に向け「自分がベンチにいることで、際々のところでのアピールだとか、試合展開を自分たいの方に持ってくるとか。そういったものは自分の声一つで変わる展開もあるのかなと思うので、そこはゲームにしっかり入っておきたい」と話した。楠瀬監督が年齢層の幅が広いチームと表現するベレーザだが、こうした選手たちの存在も強みになってくるだろう。

 ベスト4以降は、5月20日と23日にかけセントラル開催となる予定だ。AFC女子クラブ選手権時代にベレーザと浦和がアジアの頂点に立っているが、再編されてAWCLとなってからは日本勢として初優勝の期待が懸かる。

(轡田哲朗 / Tetsuro Kutsuwada)

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