J1全クラブ戦力分析 補強に成功したのは…得点&出場時間「意図がハッキリ見られる」

J1全クラブを戦力分析【写真:徳原隆元】
J1全クラブを戦力分析【写真:徳原隆元】

名古屋は、得点数の大幅な増加でチーム力を上げようという意図がハッキリ

 Jクラブの関係者は大晦日も正月も働きづめだった。

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 年末、最後のニュースリリースが流れてきたのは年が明ける直前。新年も早朝からニュースが配信された。

 原因は新シーズンを前に、移籍市場が活発だったからだ。年が明けても多くの選手が活躍の場を求めて移動し、チーム編成はなかなか落ち着かなかった。

 それでもキャンプが始まり、そろそろチームの全貌も固まってきたようだ。配信されるリリースから選手加入に関する情報は減りつつある。

 そろそろ移籍による戦力分析をしてもいいころだろう。今回は1月14日時点の移籍情報に基づき、現在の各チームの戦力がどうなのかを判定してみる。

 基準としては、放出された選手が昨年どれくらいの出場試合数・出場時間・得点数を記録したかを合計し、これを新たに獲得した選手が補えるかという数値を用いた。そのため、2025年にJリーグでプレーしていなかった選手(海外移籍組や大卒・高卒ルーキーなど)は数値上「未知数」として扱われている。

 またカテゴリーを越えて移籍した場合は、それぞれのディビジョンに応じた係数を用いて数値を調整した。なお、その係数は過去のサンプルを元に計算したが、どの選手たちを参考にしてどんな数値になっているかは明らかにしないでおく。これは期待通りの活躍ができなかった選手への配慮のためだ。

 ではまず、獲得した選手の得点力が、放出した選手の得点力を上回りそうなチーム(得点収支プラス)はどこか。

1位 名古屋
2位 町田
3位 広島
4位 神戸
5位 川崎
6位 G大阪
7位 水戸
8位 千葉
9位 京都
10位 FC東京
11位 長崎

 特に名古屋グランパスの積極的な補強が目立つ。昨年の得点数はJ1リーグ12位。失点数はリーグ16位だったが、得点数の大幅な増加でチーム力を上げようという意図がハッキリ見られる。町田ゼルビアはエリキらの復帰が得点の期待値を押し上げている。また、昇格組であるV・ファーレン長崎もJ1での得点源確保に余念がない。

 それでは、放出した選手のJリーグ出場時間と、獲得した選手の出場時間を比べて考えてみる。これで経験値の高い選手を補強し、戦力の底上げに成功したと言えるのはどこか。

1位 名古屋
2位 川崎
3位 長崎
4位 FC東京
5位 神戸
6位 広島
7位 G大阪
8位 水戸
9位 京都
10位 千葉

 やはりここでも名古屋が目立つ。また、川崎フロンターレも昨季の課題であった守備や選手層に対し、積極補強に成功していると言えるだろう。注目はやはり長崎。J1での戦いにかける意気込みが伝わってくる数字になっている。

 そして、これらを総合した全チームの評価は以下のとおりだ。

チーム/去年の順位/判定/コメント
鹿島(1位)B ターレス・ブレーネルら主力流出に対し、即戦力の補強が遅れている懸念
柏(2位)C 小屋松知哉ら主力流出が痛手。土屋巧獲得も補強は限定的か
京都(3位)A 石田侑資ら即戦力確保で宮本優太の穴埋め以上の積上げに
広島(4位)A 大内一生ら即戦力確保で田中聡の穴埋め以上の積上げ
神戸(5位)A ンドカ・ボニフェイスら即戦力確保でエリキの穴埋め以上の積上げ
町田(6位)A エリキら即戦力確保でオ・セフンの穴埋め以上の積上げ
浦和(7位)C マリウス・ホイブラーテンら主力流出が痛手。宮本優太獲得も補強は限定的か
川崎(8位)A スベンド・ブローダーセンら即戦力確保がファンウェルメスケルケン際の穴埋め以上の積上げ
G大阪(9位)A 主力流出なく植中朝日ら獲得で純粋な戦力上積みに成功
C大阪(10位)B ラファエル・ハットン抜けるも鷹啄トラビス補強で戦力維持か
FC東京(11位)A  田中颯ら即戦力確保で岡哲平の穴埋め以上の積上げ
福岡(12位)C 安藤智哉ら主力流出が痛手。山脇樺織獲得も補強は限定的に
岡山(13位)B スベンド・ブローダーセン抜けるも大森博補強で戦力維持
清水(14位)C 乾貴士ら主力流出が痛手。オ・セフン獲得も補強は限定的
横浜FM(15位)B  植中朝日抜けるも井上太聖ら補強で戦力維持
名古屋(16位)A  高嶺朋樹ら即戦力確保でキャスパー・ユンカーの穴埋め以上の積上げ
東京V(17位)C 谷口栄斗ら主力流出が痛手。田邉秀斗獲得も補強は限定的か
水戸(J2・1位)A 山下優人ら即戦力確保で鷹啄トラビスの穴埋め以上の積上げ
長崎(J2・2位)A 長谷川元希ら即戦力確保でマルコス・ギリェルメの穴埋め以上の積上げ
千葉(J2・3位)A 天笠泰輝ら即戦力確保で横山暁之の穴埋め以上の積上げに期待

 もっとも、これは補強あるいは復帰した選手が機能した場合の話。たとえば町田を考えると、エリキもバスケス・バイロンも去年は出場機会を求めてシーズン途中で移籍していった。今年も同じようなことがあれば急きょ戦力補強が必要となるだろう。

 また、4月8日まで移籍期間が設けられている今シーズンは、PK戦まであるという大会方式も相まって波乱が予想される。現在は評価が低くても、今後の補強で急激に伸びるチームが出てくるはずだ。

(森雅史 / Masafumi Mori)



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