部員の飲酒騒動で「メンタル的なダメージあった」 選手に伝えた「感謝してやらなアカン」

1回戦を勝利した興國【写真:徳原隆元】
1回戦を勝利した興國【写真:徳原隆元】

興國は帝京大可児に2-0で勝利

 第104回全国高校サッカー選手権大会は12月29日に1回戦を各地で行い、等々力陸上競技場では帝京大可児(岐阜)と興國(大阪)が対戦し、興国が2-0で勝利した。これまで日本代表FW古橋亨梧ら、プロ選手を30名以上も輩出しながらも全国大会で初勝利を挙げられていなかったこともあり、六車拓也監督は、「関われた一人の指導者として喜びを感じています。関わってくれた選手、学校を含め、サポートをしてくれた人たちには感謝をしたい」と歴史的な勝利を噛みしめた。

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 興国は、大阪府予選を制してから一部の部員の飲酒が発覚。酒を飲んだ選手は選手権のメンバーから外して大会に臨むことになった。この1か月間、さまざまな声を受けながら初勝利を挙げたが、六車監督は「世間を騒がしてしまったことは、我々、指導者として本当に申し訳なく思っています」と謝罪し、「彼ら(選手たち)にはメンタル的なダメージもあったと思いますが、『前を向いていくように』っていうことは話をしました。彼らも非常に前向きに取り組んでくれたことが、本当に今日の1勝につながりました。彼らにしか見えていないもの、感じられていないものがありますが、学校の手厚いサポートであったり、保護者のサポートがありながら、なんとかこの機会を与えていただけたので、学校関係者、保護者に、改めてお礼を伝えたいと思います」と、高校年代の集大成となる大会に出場できたことへの感謝を繰り返した。

 選手権が始まる前の期間、「彼ら(選手達)が好きなサッカーを、どうやって学校として守っていくか、彼らが好きなサッカーを続けさせる環境を与えるか」を考え、行動しなければならなかった六車監督自身も、「好きなことをやらせてもらえるというのは、改めて当たり前じゃないと、僕らも含めて分かっていたけれど、改めて彼らも気づけたというのは大きかった」と言う。そして、「やっぱり『感謝してやらないとアカンよな』というのは、彼らに繰り返して言いました。彼らも十分に感じています。すごく主体的になったと思いますし、この1か月、難しい状況の選手もいましたし、いろんな声もありましたが、選手たちの成長もすごく感じました」と、大きな経験になったと語った。

 2回戦では、同じく全国初勝利を挙げた浜松開誠館(静岡)と対戦することになるが、今大会出場校最多となる274人の部員を抱えるチームを率いる六車監督は、今大会の登録メンバーを可能な限り、多く使っていきたいと語った。

「来た選手、全員をピッチに立たせたいと思っています。今日も(交代枠の)5人全員使いたいと思っていたのですが、戦術的な理由で使えませんでした。そこの(全員を使いたい)考えは、全く変わらず。来た選手は、将来的に全員可能性がある。ここに立つことは、彼らの人生にとって非常に大きなものさしになると思うので、緊張感あるピッチで、悔しい思いをした選手もたくさんいると思いますが、立たせたいと思います。(次のスタメンも)選手の状況を確認してからですが、何人か変わる可能性があると思います」と、全員で戦い抜いていくと力を込めた。

(河合 拓 / Taku Kawai)

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