天皇杯連覇ならず「自分に責任がある」 神戸監督が駆られた自責の念…「力不足だと思います」

神戸の吉田孝行監督【写真:徳原隆元】
神戸の吉田孝行監督【写真:徳原隆元】

神戸は町田に敗れ準優勝

 天皇杯第105回全国サッカー選手権大会の決勝が11月22日に国立競技場で行われ、ヴィッセル神戸は1-3でFC町田ゼルビアに敗れた。吉田孝行監督はFW大迫勇也のベンチスタートをゲームプランによるものと話し、「今日の敗因は自分に責任がある」と厳しい表情で話した。

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 神戸はこの決勝戦で大迫をベンチスタートとしていた。しかし、前半6分に先制を許すなど0-2のビハインドでハーフタイムへ。後半のスタートから大迫を投入して敵陣深くへ進出する回数が増えたが、逆に後半11分に0-3とされた。その後も大迫へのロングボールを増やして圧力を掛けたもののFW宮代大聖の1得点にとどまって敗戦となった。

 吉田監督は試合後の会見で大迫の起用法について「延長戦まで見据えたうえで、少しジョーカーの役割というか、流れを変える選手を置いておきたかった。町田は交代で大きい選手が入ってきたりパワー出してきたりするので、それに対して自分たちもパワーを出したかったというプランです」と、説明していた。

 ここ2シーズン連続でリーグ優勝を果たし、昨季は天皇杯も優勝とタイトルマッチに慣れてきたチームだが「自分たちもしっかり準備はしてきたんですけれども、前半の2失点は響いたと思います」と、大迫不在の時間帯に作られたスコアが重く圧し掛かった。「(町田が)セットプレーやゴールキック、あるいはスローイン、とにかく深い位置を取って押し込んでくるのは想定内でした。(それに対し)普段では起きないような失点が起こった」として、最終ラインが下がり過ぎたことやちょっとしたカバーリングの遅れがあったことも指摘して悔やんだ。

 神戸は3シーズンぶりの無冠でシーズンを終えることが決まり、指揮官は「本当にタイトルを目標にチームみんなでやっていたんですけど、自分の力不足だと思います」と話した。記者会見の間、試合の敗戦とタイトルを逃したことについて「自分に責任がある」という趣旨の言葉を3回繰り返した。

 2025年末で終わる大会での無冠は決まったものの、シーズンをまたぐAFCチャンピオンズリーグエリート(ACLE)のリーグステージでは4試合を終えて東地区の首位に立っている。3回目の決勝戦で初の準優勝となったが、来年まで続くアジアの戦いで再び勝負強さを見せられるか注目される。

(轡田哲朗 / Tetsuro Kutsuwada)



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