4か月離脱も「日本代表で活躍できる」 新戦力台頭、デビューお預け…21歳が目指すW杯「焦りはない」

高井幸大が「立ちたい」W杯の舞台
この夏、1人の若者が海を渡った。21歳の日本代表DF高井幸大は川崎フロンターレからイングランド1部トッテナムへ完全移籍。アカデミーから育った愛するクラブを離れ、ロンドンへ渡った。ビッグクラブに移籍後すぐ負傷に見舞われ、離脱を強いられた高井は、今何を思っているのかーー。日本代表へ寄せる思いを現地で直撃した。(取材・文=FOOTBALL ZONE編集部・小杉舞/全3回の2回目)
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終始、笑顔で応じていた高井が一瞬だけ真剣な表情をのぞかせた。今夏にロンドンへ渡り、慣れない異国の生活、サッカー人生で初めての長期離脱によるリハビリ、言語の壁……どんな苦難も前向きに捉えて自らの糧とする。そんな高井がわずかに表情を戻したのは日本代表に、W杯に話が及んだ時だった。
「小さい頃は夢舞台でした。でも今はすごく現実的で、もう目標にしなきゃいけないところ」
5か月が経った。高井が最後に日本代表のピッチに立ったのが6月10日インドネシア戦(6-0)。北中米ワールドカップ(W杯)出場を決め、残り1年でスタメン争いに食い込んでいく……期待を背負った立場だった。
森保一監督率いる日本代表はセンターバック(CB)の負傷者が続出。冨安健洋、伊藤洋輝、町田浩樹に高井。一方で渡辺剛や鈴木淳之介ら最終予選以降に台頭してきた選手もおり、本大会に向けては熾烈なポジション争いが予想される。
「もちろん刺激になっていますし、僕も早く試合に出ないといけないなという思いですね。でも焦りはないです。このチームで試合に出られれば間違いなく日本代表で活躍できると思っていますし、焦りはないです」
2024年夏にパリ五輪に出場直後、9月シリーズの最終予選メンバーに招集。中国戦(7-0)で途中出場しA代表デビューを飾った。今年3月のホーム・サウジアラビア戦(0-0)では初先発の20歳とは思えない堂々としたプレーぶりでアジアのライバルを封じ込んだ。
「すごくいい緊張感を持ってやれた試合でしたね。いいアピールにはなったかな。でも、もっとできることもあった。キャップ数が少なかったこともあって、周囲からたくさん助けてもらったので。だから気付きました」
高井が「気付いた」こと。サウジアラビア戦では先輩たちに引っ張られ、自分のプレーに集中することができた。板倉滉や伊藤洋輝、遠藤航らの存在は大きく「自分でできることを増やさないといけないと思いました。21歳という年齢ですけど、ディフェンスリーダーになっていかなければならない」と覚悟を新たにした。
「代表の中でももっと核となるような選手になっていかないといけない。W杯という誰もが目標にしている舞台なので、自分も立ちたいと思います。リーダーとして」
まず新天地での試合出場、コンディションを上げて北中米へ夢がつながる。高井の挑戦はここからだ。
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(FOOTBALL ZONE編集部・小杉 舞 / Mai Kosugi)













