ベストポジションで「能力の高さを見せつけた」 英記者が絶賛…森保Jのプレミア戦士は「必要不可欠」

英記者が鎌田大地を絶賛【写真:岩本太成】
英記者が鎌田大地を絶賛【写真:岩本太成】

日本はボリビアに3-0と快勝

 サッカー日本代表(FIFAランク19位)は11月18日、「キリンチャレンジカップ2025」でボリビア代表(同76位)と対戦し、3-0で勝利した。かつてアジアサッカー連盟の機関紙「フットボール・アジア」の編集長やPAスポーツ通信のアジア支局長を務め、ワールドカップ(W杯)を7大会連続で現地取材中の英国人記者マイケル・チャーチ氏が、この試合を総括した。

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 我々は鎌田について話す必要があるだろう。それは、このクリスタル・パレス所属のMFが3-0で快勝したボリビア戦で先制点を決めたということだけが理由ではない。

 日本は終盤に途中出場の町野修斗と中村敬斗が追加点を奪って勝利を収めた。森保一監督がベンチから送り出す豊富な攻撃オプションは、南米のチームを苦しめた。

 ボリビアも後半の5分か10分かそこらは日本を深い位置まで押し込むことができたが、その時間帯を除けばパスワークと中盤の流動性で優位を持つホームの日本が主導権を握る展開となった。

 そのなかで鎌田は、森保監督とクリスタル・パレスのオリバー・グラスナー監督が彼のベストポジションだと考えている3列目のプレーにますます適応しており、この試合でも日本代表の中心として活躍していた。

 そんな鎌田がペナルティーエリア内に遅れて入り込んできたことで生まれたのが日本の先制点だ。ゴール右隅への低弾道シュートで、得点能力の高さを見せつけた。

 鎌田がこれほどチームに多大な貢献をできるのは、彼をこの深い位置で起用しているからこそだ。

 久保建英や南野拓実といった選手がセンターフォワードの周りでプレーしているなか、ゴールへの目を持った鎌田のような選手が遅れて入ってくることで、DFの対応が難しいカットバック(マイナス方向へのクロス)からチャンスを生み出すことができる。

 ゴールライン際からペナルティースポットへ向かうようなマイナスのパスは、守備に戻るDFにとっては悪夢で、鎌田はそこをうまく突いていた。29歳のMFは今や日本代表のスタメンに必要不可欠な選手になりつつある。

 その要因は得点能力だけでない。セントラルMFとして彼が持つエナジーと推進力はより広範囲のカバーを可能にしている。58分にロベルト・フェルナンデスのシュートを防いだ場面がまさにいい例だ。

 30分にはパスミスによってフェルナンド・ナバにゴールチャンスを与えていたように、彼のパフォーマンスは完璧ではなかった。それでも、中盤で常に相手の脅威となっていたことは間違いない。

 鎌田のパフォーマンスは日本が3連勝を飾ったこの間に先発した選手の中で最も際立っていたといっていい。ゴールを奪えない苦しい時期を経て、このチームは再び勢いを手にしている。

 ワールドカップ本大会に向けた準備が本格的に始まる次の試合までの長い中断期間に日本はいい状態で入ることができた。森保監督も満足しているに違いない。

(マイケル・チャーチ/Michael Church)



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マイケル・チャーチ

アジアサッカーを幅広くカバーし、25年以上ジャーナリストとして活動する英国人ジャーナリスト。アジアサッカー連盟の機関紙「フットボール・アジア」の編集長やPAスポーツ通信のアジア支局長を務め、ワールドカップ6大会連続で取材。日本代表や日本サッカー界の動向も長年追っている。現在はコラムニストとしても執筆。

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