28年ぶりW杯出場で「長き待ち時間は終わった」 後半ATに劇的ドラマ…現地興奮「狂乱が巻き起こった」

W杯出場を決めたスコットランド代表【写真:ロイター】
W杯出場を決めたスコットランド代表【写真:ロイター】

スコットランドがW杯出場決定

 スコットランド代表は現地時間11月18日、2026年FIFAワールドカップ欧州予選のデンマーク代表戦に臨み、4-2で勝利を収め本大会への出場を決めた。3点リードで迎えた後半アディショナルタイムにDFキーラン・ティアニーが豪快なシュートを決め、直後にMFケニー・マクリーンがハーフウェーライン付近からゴールを決めるという劇的な展開で、地元メディアから「スコットランドの長き、長き待ち時間は終わった」と歓喜の声が上がっている。

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 試合会場であるハムデン・パークは1903年以来の「壮大な出来事を主催してきた」と報じられてきたが、今回のデンマーク戦もそのリストに加わることになった。スコットランドは男子ワールドカップ出場へ「30年近く待ち焦がれてきた」と、この劇的な勝利の価値の大きさを強調している。指揮官のスティーブ・クラーク監督は主将のDFアンドリュー・ロバートソン、MFスコット・マクトミネイ、MFジョン・マッギンらを率いて、ボールをめぐる戦いを勝ち抜いた。

 スコットランドは前半3分、MFマクトミネイがペナルティーエリア内で背中を向けた状態から見事なオーバーヘッドキックを決め、先制に成功。この先制点は「ゴールを認めるだけでなく、それが生まれた特別な状況」への認識として、スタジアム全体が爆発的な歓声に包まれたと伝えられている。その後、若手FWベン・ガンノン=ドークが負傷交代するなど苦しい時間帯もあったが、スコットランドは前半を1-0で終えた。

 後半に入ると、スコットランドDFロバートソンのペナルティーエリア角でのタックルが、ビデオ・アシスタント・レフェリー(VAR)の助言によりPKと判定され、FWラスムス・ホイルンドに決められ同点に追いつかれる。しかし、後半15分にデンマークDFラスムス・クリステンセンがMFマッギンへのファウルでこの日2枚目のイエローカードを受け退場処分となり、スコットランドに流れが傾いた。

 クラーク監督はすぐさまFWローレンス・シャンクランドとFWシェ・アダムスを投入。この采配が功を奏し、後半26分にMFルイス・ファーガソンのコーナーキックからデンマークの守備が混乱する中、FWシャンクランドがゴールを決め、スコットランドが再びリードを奪った。しかし、その3分後にはデンマークに再び同点とされた。

 その後、FWアダムスが惜しいヘディングを放ち、MFマッギンがカーブをかけたシュートでゴールポストをかすめるなど攻勢を続けるスコットランド。そして後半アディショナルタイムにドラマが待っていた。DFティアニーがゴールを決め、直後にMFマクリーンがハーフウェーライン付近からGKキャスパー・シュマイケルを抜くシュートを決めた。この得点シーンを「信じられない瞬間」と表現し、「狂乱。素晴らしい狂乱が巻き起こった」と劇的な展開を伝えている。

 スコットランド代表の男子チームが長年ワールドカップを遠くから眺めてきたフラストレーションは、このデンマーク戦の勝利によって一掃された。クラーク監督は「歴史上初めて、スコットランドを3つの主要大会に導いた監督となった」と最大級の賛辞が送られており、その功績が称えられている。この予選通過を「一体どうやってスコットランドが成し遂げたのかについて、博士課程の学生が論文を作成できるだろう」と、その劇的な道のりを振り返っている。

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