U-20日本代表エースがビデオ判定を歓迎も“待ち時間”に戸惑い ゴール認定まで「むずむずした」

6戦連続9ゴールと絶好調の小川 「もっとバシッと決めたかった」

 日本の窮地を救ったのは、エースと今大会から採用されたビデオ・アシスタントレフェリー(VAR)だった。

 U-20日本代表FW小川航基が止まらない。3月のドイツ遠征で行われたMSVデュイスブルクとの練習マッチでハットトリックを達成すると、その後の対外試合で5戦連続8発とゴールを量産。絶好調で迎えた21日のU-20ワールドカップ韓国大会グループリーグ初戦の南アフリカ戦で、起死回生となる同点弾を決めた。

 だが、このゴールが認められるまでには、わずかに空白の時間が存在した。0-1で迎えた後半3分、左サイドを崩したFW岩崎悠人の折り返しをねじ込む。だが、相手GKがゴールライン上でかき出したように見えたため、VARでの判定を待つことになった。インカムに指を当てた主審が確認作業を終えると、片手で日本陣内を指して無事に得点が認められた。

 この得点に小川は、「VARでしたっけ? あれが入ってるか、どうかで相当違う。いい判定だった」と、正確なジャッジを歓迎した。その一方で「入ったか入ってないか分からない感じだったんで、むずむずした」と、ゴールが認められるまでの“待ち時間”の複雑な心境を口にした。

 これで6戦連続9発となった日本のエースは、「もっとバシッと決めたかった。もっと大事な試合でバシッと決めたい」と、次戦で対戦する優勝候補の一角ウルグアイ相手に、次なる歓喜の瞬間を希求した。

【了】

馬場康平●文 text by Kohei Baba

ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images

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