20歳逸材が「とんでもない」 代表OB感嘆…守備網打破→豪快ミドル弾「日本になかなかいない」

【専門家の目|太田宏介】水戸MF齋藤俊輔が個人技弾
水戸ホーリーホックは10月26日、J2リーグ第34節で北海道コンサドーレ札幌とアウェーで対戦し1-0で勝利した。この試合でMF齋藤俊輔が相手守備網を打開して決めた豪快ミドル弾について、元日本代表DF太田宏介氏が絶賛している。(取材・文=FOOTBALL ZONE編集部)
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衝撃的なゴールだった。前半26分、齋藤は敵陣左サイドでボールを受けると反転しながらマークをかわす。守備についた札幌守備陣5人の間を潜り抜け、カットインから最後はMF高嶺朋樹を股抜きでかわし右足一閃。鋭いシュートは相手GKの手を弾きながらゴールネットを揺らした。
「いわゆるもう何もないところから、無から得点を決めている」と太田氏は脱帽。「1人で狭いスペースを打開して、なおかつとんでもないミドルを決めて、結局それで1-0で勝つじゃないですか。水戸が今優勝争いしてるなか、前節めちゃくちゃ悔しい負け方をして、この試合は絶対負けられないいう位置づけた試合で、あのパフォーマンスができるのは凄い。でしかもまだ20歳。水戸の将来は明るいですね」と絶賛のコメントを並べた。
齋藤は桐光学園高校から昨年水戸に加入しプロデビュー。昨季はリーグ戦16試合1得点を記録していたなか、今季は徐々に出番を掴み、主力へと定着した。代表戦で抜けることもあったが、ここまで23試合8ゴールと素晴らしい結果を残している。
そんな齋藤に太田氏は縁を感じているという。「高校時代に知り合いから『神奈川に齋藤というめちゃめちゃいい選手いるよ』と話を聞いていたのですが、プロデビュー戦となった昨年6月のリーグ戦で、僕はその試合の解説をしていたんですよ」と、たまたまスポーツチャンネルDAZNで試合中継を担当していた明かした。
「初出場とは思えないほど積極的に仕掛けていて、短い時間で結構強烈なインパクトを残していました。『うわ、すごい!』と思っていたら少しずつ出場機会を重ねて、今シーズン主力になって、アンダー代表にも入った。同じ神奈川からですし、縁がありますね」
齋藤は2028年に開催されるロサンゼルス五輪を目指すU-20日本代表にも選出され、先日行われたU-20W杯でも主力して全4試合に出場していた。
「ドリブルで1人2人剥がせる選手は日本にいるけど、それに加えてああいうミドルを突き刺せる選手はなかなかいない。また面白いサイドアタッカーが出てきたなと思いますね。順調にキャリア伸ばしてほしいですし、水戸がJ1に上がったらいろんな話が来ると思う。でも個人的には出場機会を得るためにも水戸に残って、水戸の主力として来年J1でチャレンジする方が絶対いいと思っている。本当に応援しているので、注目していきたい」
まだプロ2年目の若武者がどこまで成長し来季、そして五輪、A代表へと駆け上がって行くのか注目が集まる。

太田宏介
太田宏介(おおた・こうすけ)/1987年7月23日生まれ。東京都出身。FC町田―麻布大学附属渕野辺高―横浜FC―清水エスパルス―FC東京―フィテッセ(オランダ)―FC東京―名古屋―パース・グローリー(オーストラリア)―町田。Jリーグ通算348試合11得点、日本代表通算7試合0得点。左足から繰り出す高精度のキックで、攻撃的サイドバックとして活躍した。明るいキャラクターと豊富な経験を生かし、引退後は出身地のJクラブ町田のアンバサダーに就任。全国各地で無償のサッカー教室を開校するなど、現在は事業を通しサッカー界への“恩返し”を行っている。
















