残留争い真っ只中でぶっつけ本番「落とし込みはできてなかった」 指揮官が謝罪「2失点したのは僕のミス」

横浜FMの大島監督が明かした「ぶっつけ本番」
17位の横浜F・マリノスは9月28日のJ1リーグ第31節でFC東京とアウェーで対戦して3-2で勝利した。前半戦の戦いでは0-3と完敗を喫した相手に一時は3-0とリードしていたが、試合終盤に追い上げられた。
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6月からチームをJ1に残留させるために正式に監督に就任した指揮官は、試合後の会見で「気持ちの入ったプレーができましたし、シンプルなサッカーではありますが、全員で1つになって戦えたことが得点にもつながったと思います。最後、苦しい、危ない状況になりましたけど、選手が頑張って粘り強く戦ったことが勝ち点3をとれた要因かなと思います」と感想を口にした。
前節のガンバ大阪戦では先制しながらも、約15分で3失点を喫して1-3の逆転負けを喫していた。「前節、痛い目にあいましたし、それに対してのミーティングをしました。練習でも落とし込みをして、まずしっかり守備から入ろうと統一できたことが、追加点につながったと思います」と、修正できたことを口にしたが、終盤に追い込まれた要因の一つを作ってしまったと反省した。
「ただ、最後のところは守り切るというメッセージだったんですが、2失点したのは僕のミスだと思いますし、もっと選手にはっきりちゃんとプレーできるような状況を与えられなかったことを反省しています」
試合終盤、大島監督は後半35分に交代を行い、5バックで守り切ることを決断した。「こういう状況のなかで自分たちが成長するとか、できることを一つでも増やして何か踏み出していくチャレンジではあったのですが、本当に反省していますし、練習します」と口にしたが、この5バックはぶっつけ本番のものだったという。
「コーチと話はしていましたが、ちゃんとした落とし込みはできていませんでした。選手に明確な役割を伝えきれていなかったのは、選手に申し訳なく思っています」と言い、「正直、3-0になっていたのでゴール前にしっかり人数をかけて、相手のワイドの脅威をつぶそうという意図でしたが、練習ではやらずに3-0になったからと、やってしまった。そういうのは自分の甘さだった。僕自身も教訓にしたい」と、反省しきりだった。
3-2で逃げ切り、勝ち点3を得られたことで降格圏に落ちずに済んだ横浜FMだが、あわや勝ち点を落としかねない采配になっていた。ただ、このチャレンジをしながらも勝ち切れたことは、今後につながるかもしれない。
GK朴一圭は「戦術よりも、個人のところでどれだけハードワークして、どれだけ戦えるか。月並みですが、気合とか、根性とか、昭和っぽくなってしまうが、そこが俺は最後大事になってくると思う」という話を前提として言いつつ、5バックをオプションとして持てる可能性が、今日のチャレンジで広がったとも続けた。
「勝ちながら(5バックを)チャレンジできたのは、練習でチャレンジするのと、本番でチャレンジするのでは、どういうイレギュラーが起こるかを含め、全然違います。秀夫さんもロッカーに戻ってきて、僕たちに『あやふやだった』と話していましたが、しっかり積み上げられる。今回やったことで僕らも何がいけなかったかを、すり合わせることができる。今後、チームを残留させるためにいろんなオプション、引き出しが1つでも、2つでも、3つでも多いほうが絶対にいい。それをこういう緊迫したゲームでやれたことは、秀夫さんにもよかったと思います」
17位の横浜FCとは勝ち点31で並んでおり、まだまだ残留争いは続きそうだが、この日の勝ち点3と5バックの挑戦は、この先の残留争いに向けて大きな経験となるかもしれない。



















