アップセットの連鎖を断ち切る一撃 ロシツキーがアーセナルを救う

リトル・モーツァルトの優雅な一撃

 アーセナルは、25日のFA杯4回戦でチャンピオンシップ(2部相当)のブライトンと対戦し、3-2で勝利した。アーセン・ベンゲル監督は、その試合で決勝点を決めた、チェコ代表MFトマーシュ・ロシツキーを絶賛している。

 ベンゲル監督は試合後の記者会見で「彼は最高だ。我々全員が愛する選手だ。もしも、フットボールを愛している人間なら、誰しもロシツキーのことを愛する。素晴らしい個性の持ち主で、ゴールも決めた。私は心からうれしい」と称賛の言葉を並べた。

 「リトル・モーツァルト」と称される優雅な司令塔は後半19分、フランス代表FWオリ ビエ・ジルーとの絶妙なワンツーから鮮やかなボレーシュートを決めた。

 今季のFA杯は、チェルシー、マンチェスター・シティ、トットナム、サウサンプトンというプレミアの上位クラブが格下に不覚を取るジャイアント・キリングが乱発。アーセナルもブライトンの反撃で悪い流れに飲み込まれそうになったが、ロシツキーが前回大会王者のアーセナルを救った。

 キャリアの多くを故障に苦しめられてきたベテランは、今季リーグ戦で7試合1得点、FAカップでは2試合1得点を挙げている。アーセナルはアタッカーが充実。出場機会は限られているが、出番がきた時は、しっかりと結果を出してきた。

 同僚のフランス代表DFローラン・コシールニーも脱帽。「スーパー・トムとともに! よくやっ た、我が友よ。難しい試合だったけど、我々は勝った。次のラウンドだ」と、自身のツイッターでロシツキーとの2ショット写真を掲載した。ロシツキーの活躍でジャイキリの連鎖を回避したアーセナルが連覇に突き進む。

【了】

サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web
ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images

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