強力J助っ人はどう止める? 驚異の5戦8発…代表OBが持論「うまく使わせないプレーも必要」

京都のラファエル・エリアス【写真:柳瀬心祐】
京都のラファエル・エリアス【写真:柳瀬心祐】

【専門家の目|高萩洋次郎】エリアスはリーグ戦5試合連続ゴール

 京都サンガF.C.は9月12日に行われたJ1リーグ第29節でサンフレッチェ広島と対戦し1-1のドローに終わった。この試合で京都FWエリアスはリーグ戦5試合連続ゴールとなる貴重な同点弾を奪ったが、元日本代表MF高萩洋次郎氏が「決定力高いなっていう印象ですね」と言及している。(取材・文=FOOTBALL ZONE編集部)

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 エリアスは8月10日の名古屋グランパス戦で1ゴールを決めると、東京ヴェルディ戦でも1ゴール、さらにFC東京戦でハットトリック、前節のファジアーノ岡山戦で2ゴールをマークした状況で広島戦に臨んだ。

 試合は広島ペースで進んでいたが、0-1の後半43分に右サイドからFWマルコ・トゥーリオからの折り返しをゴール前で受けたエリアスが、鋭い反転から左足を振り抜き5試合連続となる同点ゴールを決めた。

「この試合、広島が後半の頭ぐらいまで完璧に彼を自由にさせず、ちょっとイライラしてるのかなっていう印象はありましたけど、でも1発あるのがこの選手の特徴。夏場で後半スペースが空いて、彼にペナルティエリア内でボールが収まってしまうとシュートまで行かれちゃうなって、決定力高いなっていう印象ですね」

 さらに「塩谷選手が最後しっかり体寄せてコース足出してますけど股を通されて失点っていうところで、パンチ力あるし逆サイドのシュートコースも切らないといけないっていうところで足を出したと思うんです。だけどそこの股下を狙う、その細かい駆け引きで勝っている。懐に入ったら止められないっていう印象ですね」、シンプルなプレーのなかでの両者駆け引きで、エリアスが上回ったと解説した。

 逆にどうすればエリアスを止められるか聞くと、「体が強いのと、腕でスペースを作って足を振れるようなところにボールを置き、ちょっと離れた瞬間にシュートっていう感じ。DFは腕でスペースを作られちゃうとなかなか最後のところ寄せきれないですし、1試合に1回2回は絶対こういう場面って出てくると思う。やっぱりうまく腕を使わせないように距離を取るのか、もしくはもっと腕を使われてでもそこにくっつき距離を縮めるのか。腕でぐっと押されると離れちゃうんですけど、このシーンみたいに腕を使わせないでその距離をぐっともう1個詰めていくっていうところ。技術だったりしますけど、相手の腕をしっかりファールにならないぐらい掴むとかで、腕をあまりうまく使わせないプレーも必要だなって思います」と対策を明かした。

 昨夏から加入し得点を量産し、今夏もハイペースを維持。日本の夏場に強い驚異的なJ助っ人は、クラブ初のJ制覇の立役者になれるのか、最後まで目が離せない。

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