「もっとダイレクトに」 岡崎慎司×香川真司、日本代表時代の“やり取り”告白「真司が求めていた」

イベントに出席した岡崎慎司氏(左)と香川真司【写真:FOOTBALL ZONE編集部】
イベントに出席した岡崎慎司氏(左)と香川真司【写真:FOOTBALL ZONE編集部】

リアルイベントで対談が実現

 元日本代表FW岡崎慎司氏が6月29日、大阪市内で初のリアルイベントとなる「Dialogue w/ Forum」を開催。ゲストには元日本代表MF香川真司や、奈良クラブアカデミーテクニカルダイレクターの内野智章氏、UEFAAライセンス取得の分析官・木村暁氏を迎えた。テーマは「どうすれば『世界基準のFW』は生まれるのか」。1部、2部に分かれて約3時間語り尽くした。岡崎氏と香川との対談では世界に目線を向けてストライカーの育成について熱く議論を交わした。対談の様子は後日「Dialogue w/」にて配信される。

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 点を取るストライカー。一方で現代サッカーにおいて守備が求められることも多くなっている。その中で、かつて日本代表で切磋琢磨してきた2人にはある秘話があったという。岡崎氏が香川にかけられた言葉を明かした。

岡崎「僕がプレスの仕方が良くなくて、中を切ったりしなかった。真司は1トップっぽい1トップを求めていた。僕がセカンドストライカーっぽい動きをして、ボランチを助けたりしていたから『もっとダイレクトに行っていいよ』と言われたことがあった」

香川「トランジション的にナンバーナイン(ストライカーの9番)には上にいてほしい。前に人はいないし、そう言うのもあって守備のハメ方的に僕はハメに行きたかった同サイドに。岡ちゃんは閉めながらコンパクトに、ゾーンで締めながら守りに行くやり方、(当時)レスターでやっていたような戦い方が身についていたと思うので」

 当時そのような会話がなされていたといい、守備のやり方を2人で擦り合わせていた。今、現役選手の香川とドイツ6部バサラマインツで監督を務める岡崎氏。見る景色は変わったのか。

岡崎「監督をやっていて難しいところでちょっとでも(守備を)疎かにすると一気にひっくり返されるから。絶対(守備は)できた方がいい。でもそれは守備も前に真っ直ぐプレスにいってほしいとか注文によって変わってくるから。注文に対応できる守備は身につけておいた方がいい。感覚をすり合わせるレベルの知識は身につけてほしい。(守備を)ウリにするのではFWとしてやっていけない。ストライカーは守備で試合に出るなんて1ミリも思っていないので」

香川「日本にいると守備ができるFWは評価される。セレッソ大阪でもレオ・セアラや(ラファエル・)ハットンに僕は『そこまで守備しなくていいから』『常に前線で駆け引きしてほしい』と伝えている。日本人的にみんなで頑張って守備しましょうという文化があるから、ブラジル人も頑張ってやっているけど」

 ストライカーの仕事は点を取ること。トップを走ってきた2人が語る役割は今後も考えていかなければならないテーマとなっていた。

(FOOTBALL ZONE編集部・小杉 舞 / Mai Kosugi)

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