森保監督から指摘「少ないんじゃないか?」 金髪イメチェン23歳…示した代表での成長

FC東京の俵積田晃太【写真:徳原隆元】
FC東京の俵積田晃太【写真:徳原隆元】

FC東京の俵積田晃太「黒飽きちゃったので、たまにはイメチェンしようかな」

 日本代表デビューを果たしたばかりのアタッカーは、ワールドカップに出場するたびにスーパーサイヤ人になる先輩・DF長友佑都のように、金色の髪の毛で味の素スタジアムに戻ってきた。6月14日のJ1リーグ第20節のセレッソ大阪戦にベンチ入りしたFC東京のMF俵積田晃太は、後半15分からピッチに立つと、これまで多く起用されたシャドーではなく、左ウイングで持ち味の仕掛ける姿勢を存分に出した。

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 5日のオーストラリア戦(0-1)と10日のインドネシア戦(6-0)の2試合に出場して日本代表の出場試合数を「2」とした俵積田が左サイドでボールを持つと、ひときわ大きな歓声が味の素スタジアムを包んだ。俵積田自身は声援を「聞こえなかった」とし、平常心でプレーしていたと振り返るが、「髪型は、もうすぐ夏なので。あの髪型だとダルすぎる。(色を抜いたのは)黒飽きちゃったので、たまにはイメチェンしようかなという感じです」とはにかむ21歳が、違いを作り出そうとする姿勢は強く感じられた。

 日本代表合宿中に俵積田は森保一監督から「縦への仕掛けが少ないんじゃないか」と指摘されていたという。それに対する答えを見せようとしているようにも感じられるプレーだったが、この試合を視察した森保監督も「そこは、はい。指摘させていただきました」と認め、「普段からFC東京でも、松橋監督を含め、スタッフの皆さんが指摘をしていることだと思うので、さらに背中を押した感じになっていれば嬉しいです。やはりアタッカー陣、特に仕掛けられる選手はまずはゴールに、縦に、相手の守備を突破してゴールを決めるチャンスを作ることは優先順位であっていいと思うので、そこは得点を決められるようにチャレンジしてほしい」と、目を細めつつ追加の注文をしていた。

 積極性を見せた俵積田は「縦に行ったほうがより相手は怖がると思いますし、より自分が得意なカットインができるかなと思って、どんどん出ていきました。(森保監督からも)『縦に行ったほうが、より怖いよ』と言われましたし、それも自分の成長につながると思ってチャレンジしています」と、語った。惜しくも左ポストに当たったシュートシーンについては、「ドリブルしてパスでもいいんですけど、シュートを打ってもっと自分の怖さを出せば、レベルアップにつながると思いました。今まではカットインが多めでしたけど、縦を意識していろいろ挑戦しようと思いました」と、助言を素直に受け入れている。

 周囲からは日本代表で出場した選手として期待され、対戦相手からは警戒されることになる。「相手もより強く、マークも厳しくなってくると思いますが、そんななかでもチームの勝利を第一に考えて、頑張っていければと思います」と、まだまだ伸びしろ十分のドリブラーは、低迷するチームで起爆剤になることを誓った。

(河合 拓 / Taku Kawai)

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