川崎アジア初制覇ならず…アル・アハリに0-2敗戦 高かった“スター軍団”の壁

相手選手と競り合う川崎DF佐々木【写真:Getty Images】
相手選手と競り合う川崎DF佐々木【写真:Getty Images】

アル・アハリはガレーノとケシエが得点を挙げた

 川崎フロンターレによるアジア王者への道は、最後の一歩で無念にも届かなかった。現地時間5月3日に行われたAFCチャンピオンズリーグエリート(ACLE)決勝で、アル・アハリ(サウジアラビア)に“完全アウェー”の環境で0-2の敗戦を喫し、準優勝に終わった。

 今大会から欧州と同様に24チーム出場方式になった大会で、川崎は東地区12チームのうち4チーム突破の予選を通過。サウジアラビアで集中開催の8強以降、最も日程の厳しいトーナメント位置に入りながらアル・サッド(カタール)との延長戦を制し、アル・ナスル(サウジアラビア)も撃破してクラブ史上初のアジア王者を目指した一戦に臨んだ。

 中立地という名目ながら一部の川崎サポーターのエリアをのぞき大半が相手のチームカラーである緑と白に埋め尽くされた完全アウェーの環境で、川崎は前半11分に左サイドでFWマルシーニョがボールの受け際で鮮やかな股抜きを見せて突破。ペナルティーエリア内まで切り込んでシュートを放つもわずかに外れた。

 しかし、選手たちの前所属に欧州ビッグクラブの名前が並ぶアル・アハリに押し込まれるようになってきた前半35分、今冬までポルトガルの名門ポルトでプレーしたブラジル人MFガレーノに左45度付近からファーサイド上への芸術的なミドルシュートを決められた。さらに前半42分、負傷したDF佐々木旭がピッチ外にいて10人になったタイミングでサイドに切り込まれると、中央へのクロスをACミランやバルセロナでプレーしたコートジボワール代表MFフランク・ケシエに押し込まれ追加点。0-2の厳しい状況でハーフタイムに突入した。

 後がない川崎はリスクを覚悟で高い位置からボールを奪いに出た。後半20分にはスタメンを入れ替えた準決勝で活躍したMF大関友翔とFW伊藤達哉もピッチに送り込む総力戦の構えを見せ、ボール保持率も高めて際どいミドルシュートを放つ場面も作った。しかし、ブロックを作って構える形になったアル・アハリの守備陣を打ち破ることはできなかった。

 試合はこのまま0-2で終了。灼熱のジェッダで7日間に3試合という厳しい条件の中で目指したアジアの頂点は、わずかに手が届かなかった。

page1 page2

今、あなたにオススメ

トレンド

ランキング