日本代表にボランチ固定の“弊害”「申し訳ない」 遠藤不在、守田が語る相棒変化の難しさ
ホームでオーストラリアと対戦も1-1のドロー
森保一監督率いる日本代表は10月15日に2026年北中米ワールドカップ(W杯)アジア最終予選でオーストラリアと対戦し、1-1のドローに終わった。MF遠藤航が体調不良でメンバー外となったなか、代わりにキャプテンを務めたMF守田英正は試合後のミックス取材でMF田中碧と組んだボランチについて「僕次第でもっとやれたと思うので申し訳ない」と言及した。
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森保ジャパンは最終予選で中国、バーレーン、サウジアラビア、インドネシア、オーストラリアと同組。9月シリーズでは中国に7-0、バーレーンに5-0と快勝。10日に行われた鬼門のアウェー・サウジアラビア戦では2-0と勝利を収めた。
15日にはホームで宿敵のオーストラリアと対戦。前日練習を体調不良で欠席していた遠藤はメンバーを外れ、代わり田中が入り守田とボランチを組んだ。この試合はいつも遠藤がやる役割を守田が務め、守田の役割を田中が務める形で試合が推移していった。
「なかなか碧も3バックでプレーする機会は少なくて、凄く考えながらやりすぎた分、いい味でのアンバランスさ、彼にしかない能力というのを上手く試合で使わせてあげられなかった。もっと僕はバランスを取って(田中が)もっと自由に振る舞えるようにできればもっと違いを生み出せたんじゃないかな」
守田がバランスを見ながらセンターバック(CB)まで落ちてボールを受け、セカンドボールの回収をする役割を全うできたものの、いつもより攻撃に絡むことができず停滞した。田中もブロックを敷くオーストラリアの牙城に割って入って行くことができず、2人してブロック外でボールを受けてつないでの繰り返しとなっていた。
遠藤とコンビを組んだ時の守田は、ライン間や並行でボールを受けつなぎ、チャンスと見るやゴール前まで顔を出し得点に絡んでいた。直近のサウジアラビア戦でも間でボールを受けてパスを出しゴール前へ入って行くと、MF鎌田大地の先制点をアシストするヘディングパスを供給していた。その際の遠藤はCBの前の空間を埋めて、セカンドボールを拾うなどバランスを見てプレーしていた。
コンビが変わることについて守田は「簡単じゃないですよ」としつつ、「同じユニットじゃない分差はあるし、気も遣う」と言及し、これまで遠藤と守田が不動の存在であり、役割がはっきり分かれていた分、遠藤が不在となった影響を明かした。
それでも「彼(田中)のことは最低限知っているつもりだし、今日彼のパフォーマンスがどうだったかというのは人それぞれ印象が違うと思いますけど、もっとやれるだろうし、僕次第でもっとやれたと思うので申し訳ないなと思います」と田中に言及しつつも、自身の内容に矢印を向けた。
ボランチをほぼ固定している弊害が出たものの、日本はこれまで4試合で3勝1分といまだに無敗である。W杯優勝を掲げる日本の課題がこの場面で出たとこはいいこと。遠藤不在時の日本の打開策は、今後も争点となりそうだ。
(FOOTBALL ZONE編集部・小西優介 / Yusuke Konishi)