森保Jは「非常にいいけど波がある」 元日本代表MFが挙げるキープレイヤーは?「彼のセンスは他の人にない」【インタビュー】

水野晃樹から見る森保ジャパンとは?【写真:徳原隆元】
水野晃樹から見る森保ジャパンとは?【写真:徳原隆元】

元日本代表MF水野晃樹が森保Jに言及

 J3のいわてグルージャ盛岡でプレーする元日本代表MF水野晃樹は、9月29日に今季限りでユニフォームを脱ぐ決断をした。年代別や、A代表を経験したベテランに、現在の森保ジャパンについて語ってもらった。(取材・文=FOOTBALL ZONE編集部・小西優介)

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 水野は2004年にジェフユナイテッド千葉へ加入しプロデビュー。スピードあふれるドリブルを武器に、イビチャ・オシム監督指揮の下で活躍し、ナビスコカップ(現ルヴァンカップ)連覇(05年、06年)に貢献。07年には日本代表監督に就任したオシム氏にA代表に初選出され、代表通算4試合出場の実績を持つ。

 日本代表でもプレー経験のある水野は森保ジャパンについて「非常にいい時はいいけど、まだ波がある。試合のゲーム運びもそうですし、短い期間しか集まれないチームだからこそ生まれてしまうもの。その波の低いところで大切な試合が来てしまったら落とす可能性もある」と、9月の2026年北中米ワールドカップ(W杯)アジア最終予選で、2連勝スタートのチームに警鐘を鳴らした。

「個人で足りない部分のところをグループとして補い、波が起こらないようなチームを作り上げていくのが必要。選手は各国違うリーグやスタイルでプレーしているので、お互いが話し合って、個人としてもチームとしても成長できると思うので、コミュニケーションが大事」と課題克服に向けての解決策を指摘している。

 それでも2次予選で全勝を飾り、最終予選でも中国戦(7-0)、バーレーン戦(5-0)と快勝。さらに親善試合でも欧州強豪に引けを取らない結果を出していることについて「シンプルに個の能力が上がった。三笘君にしろ久保君にしろ個の能力が頭一つ二つ抜けている選手が増えているのが大きい」と要因を挙げた。

水野晃樹がかつて同じチームだった選手をキープレイヤーに指名【写真:Getty Images】
水野晃樹がかつて同じチームだった選手をキープレイヤーに指名【写真:Getty Images】

「彼のセンスは他の人にはない感覚」

 現在の日本代表は海外でプレーしている選手が大半を占めており、千葉から2008年1月に3年半契約でスコットランドの名門セルティックへ移籍した当時を振り返り、「僕がセルティックに行った時は海外でプレーする日本人が10人いるかいないかぐらいだった。(中村)俊輔さん、ヒデさん(中田英寿)、長谷部(誠)さんなどが海外で素晴らしい功績を残したおかげで、今はスムーズに海外へ行けるようになっていると思う」と欧州各国で日本人がプレーできている1つの理由を挙げている。

 さらに「今の子たちが海外へ行けるのは素晴らしい功績を残した人がいたからで、そういう人たちがいたってことを考えながらプレーするのは大事かなと思います。選手もチームも受け入れてくれるし、自分が海外行って活躍しなければ日本人の評価が落ちてしまうので、みんなに頑張ってほしい」とエールを送った。

 好調を維持する日本代表は、最終予選で3バックを採用し攻守ともに安定した戦いを見せているなか、水野はキープレイヤーとしてMF鎌田大地(クリスタル・パレス)を挙げている。

「鎌田大地は鳥栖時代一緒にやっていて、彼のセンスは他の人にはない感覚で、彼がもっと代表で中心的に出れるようになっていってほしい。彼のサッカー感は面白いし、しっかりとプレーで表現するのは得意。ただ表面的に、感情とかはっきり出るタイプじゃないけど、心の中にある熱いものというのは大きなものを持っているので、彼には今後も期待している」と太鼓判を押した。

[プロフィール]
水野晃樹(みずの・こうき)/1985年9月6日生まれ、静岡県出身。清水商業高―市原―セルティック(スコットランド)―柏―甲府―千葉―仙台―鳥栖―熊本―相模原―はやぶさイレブン―岩手。スピードと正確なキックが特徴のアタッカー。昨年2月に神奈川県社会人サッカーリーグのはやぶさイレブンからいわてへ移籍でJ復帰。日本代表通算4試合・0得点

(FOOTBALL ZONE編集部・小西優介 / Yusuke Konishi)



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