J外国籍監督が欧州トップレベルから刺激 EUROで感じた「強国でなくとも結果を残せる」術

ヘグモ監督がEURO決勝戦について言及【写真:徳原隆元】
ヘグモ監督がEURO決勝戦について言及【写真:徳原隆元】

ヘグモ監督はスペイン対イングランドを「非常に興味深い決勝だった」と言及

 浦和レッズのペア・マティアス・ヘグモ監督は、7月18日のトレーニング後に定例のオンライン会見を実施。先日まで開催された欧州選手権(EURO)の決勝戦について「スペインのほうは、個人に特殊な能力があり勝敗を分けたと思う」と話した。

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 EUROに関する話題は先月の大会開幕直後にも出ていたが、その当時には「例えばスペインでは16歳の選手(ラミン・ヤマル)が出場して、試合を支配するという姿もあった。(ドイツ代表の)トニ・クロースのような高い年齢の選手がレアル・マドリードで素晴らしいシーズンを過ごし、今でも高いレベルを見せられるということも同時に見られる。国際レベルでトップの選手になるためには総合的な点で若い頃からいかに投資できるかということが大事だろう」と話していた。

 そして、現地時間7月14日の決勝戦では、スペインがイングランドに2-1で勝利して優勝を果たした。このゲームを「非常に興味深い決勝だった」としたヘグモ監督は「戦術的に前半はお互いを消し合う展開だった。スペインのほうは、個人に特殊な能力があり勝敗を分けたと思う。サッカーが発展するなかでも、やはり個人の特殊能力が違いを生むことができると思う。ジョージアのようなチームは特別な選手がいて驚きをもたらしてくれた。強国でなくとも結果を残せるというのを見せてくれたと思う」と話した。

 ヘグモ監督は先月の段階で2014年ブラジル・ワールドカップ(W杯)を「5-4-1の守備をするチームが多く見られた大会で、3バックのルネッサンスと言えるような大会だった」と話した反面、今回のEUROを「何か特殊なものがあった状況ではないと思う」としていたが、大会終了後の今回の会見でも同様の意見だったとした。

 また、「ワールドワイドでサッカーの練習の文化が発展し、そのなかでサッカーが発展する。戦争なども起こっているこの世の中で、ウクライナも含めたくさんの国が連携してコミュニケーションを取り、たくさんの人を魅了する会場ができ上がったのではないかと思う」とも話していた。

 一方で、先日の日本サッカー協会(JFA)審判委員会が行ったメディアブリーフィングでは、このEUROにおけるビデオ・アシスタント・レフェリー(VAR)介入の回数が少ないことが触れられていたが、ヘグモ監督も「VARに関する議論はあまりなかった。上手く運用されていたと思う」との印象を言葉にしていた。

 EUROや南米選手権(コパ・アメリカ)は個々にバラつきはあるものの、多くの選手が見たことを話していた。そうしたトップレベルのプレーから刺激や学びを得た選手がJリーグのピッチで表現してくれるものも楽しみにしたいところだ。

(轡田哲朗 / Tetsuro Kutsuwada)



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