GK西川は「中途半端なプレーになった」

　また、西川も「最後は中途半端なプレーになってしまった」と振り返り、「もっとGKが主導権を握らないといけなかった」と振り返った。試合後にすぐコミュニケーションを取った2人だが、連係ミスの代償は高くついた形だ。

　浦和にとって鹿島は昨季のリーグチャンピオンシップ（CS）で、年間3位からの下剋上を許した相手。その後のFIFAクラブワールドカップでの鹿島の躍進を歯がゆい思いで見せつけられることになった。

　それだけに遠藤は試合に臨むにあたり、「勝ちグセというものもある。一発勝負をモノにできるチームになるという意味でも、CSで負けた相手にいい試合をして勝ちたい」と意気込んでいた。

　そうしたゲームで不安定だった前半から立て直して2点ビハインドを追いつく強さをチーム全体で見せられただけに、悔しさが募るワンプレーになってしまった。

【了】

轡田哲朗●文　text by Tetsuro Kutsuwada