「Jリーグではそこを外すことが大事」 浦和の外国人指揮官が指摘…日本での“必勝法”とは?

浦和のペア・マティアス・ヘグモ監督【写真:徳原隆元】
浦和のペア・マティアス・ヘグモ監督【写真:徳原隆元】

浦和は京都に3-0の快勝を収めた

 浦和レッズは5月15日のJ1リーグ第14節で京都サンガF.C.をホームに迎え撃ち、3-0の勝利を収めた。京都のハイプレスに対して落ち着きを見せ、ボールを前進させていく姿にペア・マティアス・ヘグモ監督は「Jリーグでは多くのチームがプレスをかけてくるので、そこを外すプレーが大事になってくる」と話した。

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 浦和は前節のアルビレックス新潟戦に勝利、今季初のリーグ連勝を飾った。そのゲームの終盤に疲労を見せて足をつっていたスウェーデン代表MFサミュエル・グスタフソンを中3日のゲームで登録メンバー外とし、その位置にはMF安居海渡が起用された。また、新潟戦で負傷交代したMF大久保智明もメンバーから外れたが、ヘグモ監督は京都戦後の試合後会見では両者とも「重傷ではない。大事を取った」と話した。

 その浦和は、勢いよくボールホルダーにアタックしてくる京都のプレスに対してボールを動かしながら前進する場面を増やした。そして前半42分には前線でのつなぎから攻撃参加した安居がミドルシュートを決めた。後半には疲労と選手交代でプレスがバラバラになっていく京都を相手に多くのチャンスを作り、MF渡邊凌磨とFWチアゴ・サンタナが追加点。他にもセーブされたサンタナのPKもあり、スコア以上に差を見せるような試合になった。

 試合後のヘグモ監督は「3連敗して勝ち点を必死に求めるチームとの戦いだったので、いい立ち上がりが必要だった。このようなハイプレスのチームに対してはボールをしっかり動かすことが必要。そのボールを動かす流れから安居海渡の素晴らしいシュートが生まれた。後半に入ってからはスペースがどんどん生まれてきた。そこから、素晴らしいプレーで良いゴールが2つ生まれた」と振り返る。

 そして、キーマンにサイドバックの選手を挙げた。このゲームは右にDF石原広教、左にDF大畑歩夢が起用された。左サイドバックは渡邊が務めることも多い。シーズン序盤は低い位置まで降りてきたサイドバックのところで相手のプレスにつかまる場面が多かったが、最近のゲームについて指揮官は「(DFアレクサンダー)ショルツが戻ってきて、グスタフソンやGKの西川(周作)との関係性も深まってきていると思う。そして、石原、大畑、渡邊がサイドバックでプレーする時に、落ち着いて相手のプレスをはがすことができている」と話す。

 渡邊のゴールをアシストしたMF伊藤敦樹は「(サイドバックの位置で)ハメられることが多いですけど、あの二人は内側にドリブルではがせていたと思うし、そこで相手のプレスも1ついなせる。そこからしっかり逆にという展開があったので、そこでプレス回避は何回もできている」と機能性について話した。

 昨季はJ1最少失点ながら攻撃力に大きな課題を抱えたままシーズンを終えた浦和だったが14試合を終えて勝ち点23の4位、リーグ2位タイの24得点に伸ばしてきた。3連勝を飾り勢いにも乗ってきたが、チームの向上が感じられるものになっている。

(轡田哲朗 / Tetsuro Kutsuwada)



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