U-23日本代表、カタール戦先発11人を英記者採点 「大部分でがっかり」の辛口評価は?

カタール戦に出場したU-23日本代表の先発11人を英記者が評価【写真:2024 Asian Football Confederation (AFC)】
カタール戦に出場したU-23日本代表の先発11人を英記者が評価【写真:2024 Asian Football Confederation (AFC)】

英記者がパリ五輪最終予選・カタール戦の先発メンバー採点

 U-23日本代表は、4月25日に行われたパリ五輪アジア最終予選を兼ねたU-23アジアカップの準々決勝で開催国カタールと対戦し、延長戦の末に4-2で勝利した。かつてアジアサッカー連盟の機関紙「フットボール・アジア」の編集長やPAスポーツ通信のアジア支局長を務め、ワールドカップ(W杯)を7大会連続で現地取材中の英国人記者マイケル・チャーチ氏が先発メンバーを採点。中盤の2選手が最高点となる「6.5」の評価を受けた。

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 U-23日本代表・カタール戦の先発メンバー採点(10点満点)

<GK>
■小久保玲央ブライアン 6点
日本が喫した2つの失点で小久保ができることはほとんどなく、守備面で不在、もしくは無力だった。こうしたカタールの努力はあったものの、試合の大部分を10人で戦った相手に対して、GKはほとんど不必要だった。

<DF>
■関根大輝 5.5点
生き生きとしてスタートによって、日本の中心としてポジティブな影響を与えると見られた。しかし、カタールの同点ゴールの場面ではアハメド・アル・ラウィをマークしきれず、試合での安定感は欠けるものとなった。

■高井幸大 5.5点
大岩剛監督は、川崎フロンターレのDFに期待を寄せ、19歳はそれに応えるパフォーマンスを見せた。しかし、後半の決定機を決められなかった場面もあり、チームで最高のテクニシャンではないことも露呈した。

■木村誠二 6点
日本の2点目を決めたことで、チームの希望をつなぐことに成功した。ただし、守備面ではまるで説得力がなかった。前半のうちに受けた警告が、後半序盤に影響を与えたように見えたし、カタールの2点目の場面ではどこにもいなかった。

■大畑歩夢 5.5点
関根が務める逆サイドほどではなかったが、彼のポジションである左サイドバックから、攻撃に推進力をもたらした。しかし、カタールの1点目は彼の担当するサイドから崩されたものだ。

<MF>
■山本理仁 6.5点
開幕戦から初めてシント=トロイデンのチームメイトである藤田と先発でコンビを組んだ。堅固なパフォーマンスを見せて、創造性豊かなチームメイトたちの力が及ばないことを見ると、木村がヘディングで決めた2点目につながるパスを供給した。

■藤田譲瑠チマ 6.5点
2センターハーフの深い位置を務め、長い時間にわたって日本の攻撃の舵を取り、同時にカタールのエリア内へ鋭い切り込みを見せて、カタールの守備陣に問題を与えた。時々、スピードを与えられればより効果的だっただろう。

■山田楓喜 6点
日本の先制点の場面では、一切のミスをすることがなかった。カタールのずさんな守備を突き、ボールを奪ってエリア外からライフルのように打ち込んだ。後半に守備を崩すことはできなかったが、この試合における彼のハイライトとなった。

■松木玖生 6点
前半のみで交代することになったが、ゲームを完全に支配することはできなかったものの、能力の一端を見せた。警告を受けたことが交代の理由かもしれないが、日本が1-0とリードしていた時には細谷がフイにした決定機を演出している。

■佐藤恵允 6点
勢いのあるスタートを切ったが、大岩監督のチームがカタールの守備を切り崩す必要があったなかで日本のファンが期待したほど効果的ではなかった。最終的には平河悠と交代している。

<FW>
■細谷真大 5.5点
大部分でがっかりさせられるパフォーマンスを見せ、それはハーフタイムに入る7分前に松木からのクロスを枠外に外した場面に集約されると思われた。だが、延長戦で見せた見事なフィニッシュによって、多少は挽回した。

(マイケル・チャーチ/Michael Church)



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マイケル・チャーチ

アジアサッカーを幅広くカバーし、25年以上ジャーナリストとして活動する英国人ジャーナリスト。アジアサッカー連盟の機関紙「フットボール・アジア」の編集長やPAスポーツ通信のアジア支局長を務め、ワールドカップ6大会連続で取材。日本代表や日本サッカー界の動向も長年追っている。現在はコラムニストとしても執筆。

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