浦和、勝利もさらに求める“安定性” モデルチェンジ最中…指揮官は「満足していない」

浦和のペア・マティアス・ヘグモ監督【写真:徳原隆元】
浦和のペア・マティアス・ヘグモ監督【写真:徳原隆元】

2-1で福岡相手に逆転勝利を飾る

 浦和レッズはJ1リーグ第5節アビスパ福岡戦で2-1の逆転勝利。今季のホーム初勝利を挙げたが、ペア・マティアス・ヘグモ監督は「ゴールチャンスもこちらが9回、相手が2回くらいだったと思う。それを考えると、ここまでエキサイティングな試合になってはいけなかった」と試合を振り返った。

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 浦和は代表活動期間の中断明けで、昨季の最終盤にクラブ・ワールドカップ(W杯)で負傷して今季がリハビリのスタートだったFW大久保智明を今季初のピッチに。また、これまで途中出場だったMF岩尾憲も今季の初スタメンになった。ここまで出場が続いていたFW関根貴大とFW松尾佑介についてヘグモ監督は「関根は火曜日に怪我をして、本日の試合に間に合わなかった。松尾も怪我をしてそこから戻ってきている状況だが、3連戦なので今日はできればリスクを冒さずに使わないという気持ちだった」と説明した。

 そのゲームは試合開始5分でFWチアゴ・サンタナが決定機を迎えるもシュートをミス。その後も浦和がゴール前に迫る場面があったが、前半28分にミスの絡んだ失点で先制点を与えてしまった。ヘグモ監督は「前半で4つの大きなチャンスを作ることができた。相手が作ったチャンスは1回だった。しかし、0-1でリードされていた。ハーフタイムには選手たちに落ち着いてボールを動かそう、無理してボールを難しいところに通そうとするのは避けようと話した。前半はダイレクトに狙い過ぎたプレーが多かった」と話し、修正を図った。

 そして、後半はより相手を押し込んだ形になり、後半20分には選手交代によりポジションを一列上げていたDF渡邊凌磨が同点ゴール。さらに、ビデオ・アシスタント・レフェリー(VAR)介入により相手のハンドでのPKを獲得すると、サンタナが蹴り込んで逆転した。ラスト15分でMF中島翔哉を入れて4-2-3-1に変更し、MFサミュエル・グスタフソンとMF岩尾憲のダブルボランチにしてゲームを締めくくった。

 指揮官は「後半では6つか7つの大きなチャンスを作り、2点を取ることができた。2-1になった時に、あまり(攻撃やプレスに)いかなくなったことには満足していない。攻め続けて3点目、4点目を取りにいかないといけない。アビスパも攻撃に出てきていたので、それを終わらせるためにも点を取らないといけない」と、リードした後の展開について課題を話した。

 先に決定機を失敗し、ミスからの失点でリードを許してからパワーを掛けた後半に逆転するという試合展開は決して良いものとは言えないが、「(第4節の湘南)ベルマーレ戦ではいいと言える時間が60分間あったと思う。そのレベルを90分に持っていくことを狙いに練習してきた」と話すヘグモ監督は「今日のポゼッションは70%、30%くらいだった。ゴールチャンスもこちらが9回、相手が2回くらいだったと思う。それを考えると、ここまでエキサイティングな試合になってはいけなかった」と、この試合について話した。

 一方で、指揮官は「チャンスメークを自分たちがして、相手にチャンスを作らせないという意味ではこれまで一番安定した試合だったと思う」とも評価した。昨季に最少失点を記録するも攻撃力不足が顕著だったところからのモデルチェンジを図っているだけに安定感のなさは露呈しているものの、勝利を積み重ねながら内容を整えることができれば、強さを感じさせる試合が増えていくことが期待される。

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