初戦で散った京都橘のU-19代表FW岩崎 「入ったと思った」ポスト直撃弾で魅せるも市船の堅守破れず

卒業後はJ2京都へ入団内定

 試合はその後、市船DF杉山弾斗の直接FKによって、京都橘は最少得失点差で敗れた。「自分たちが市船戦に向けてやってきたことが出せたと思う。出ている11人が、他のメンバーのためにプレーできていた」と語る一方で、「ああやってフリーキック1本でやられてしまうっていうところが、市船の方が、そこの強さは確実にあったんだと思います」と、夏の王者との差を噛みしめた。

 そして、今大会屈指のストライカーは、ポスト直撃のシュートが惜しかったとの報道陣の質問にも、「3回選手権に出て、2得点に終わってしまいました。それが、これからの課題だと捉えています」と、得点こそが自らの果たす役割なのだと敗退の責任を痛感していた。

 卒業後はJ2京都サンガF.C.への入団が内定しており、2017年5月には日本にとって10年ぶりとなるU-20ワールドカップが幕を開ける。1年前の選手権では同じU-19日本代表FWの小川航基(桐光学園卒)が2度のPK失敗で涙を呑み、その悔しさを糧にして若きアジア王者の一員となった。小川と同じく、岩崎も悔しさからのブレイクスルーを――。2016年の大晦日が、超高校級ストライカーにとってのリスタート初日となるはずだ。

【了】

茂野聡士●文 text by Satoshi Shigeno

 

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