中国は「突破できる理由がない」 パリ五輪予選で日本&韓国と同居に母国識者も“諦めモード”「3連敗しなければ…」

中国メディアが早くも絶望視【写真:ロイター】
中国メディアが早くも絶望視【写真:ロイター】

中国はU-23アジアカップで日本、韓国、UAEと同組に

 来春にカタールで開催されるパリ五輪予選も兼ねたU-23アジアカップ(2024年4月15日~5月3日)の抽選会が11月23日に行われ。日本は韓国、UAE、中国と同組になった。この結果に対して、中国国内では悲鳴の声が上がっている。

 U-23中国代表は今年5月の予選ラウンドでインドに大苦戦し、ロスタイムの決勝点でなんとか通過にこぎつけた。しかし、11月にホームでU-23タジキスタン代表と対戦して1分1敗。「歴代最弱」と揶揄される状態だ。一方、U-23日本代表は11月の国際親善試合でU-23アルゼンチン代表に5-0、U-23韓国代表もU-23フランス代表に3-0で快勝している。

 1990年代からサッカー記者として活躍する趙震(ジャオ・ジェン)氏は、「この組み合わせに、この監督、コーチ陣。3連敗しなければいい」と無念さをにじませた。中国サッカーメディア「足球報」で長く執筆する李璇(リ・シュアン)氏が、「この組み合わせ、中国が突破できる理由がない」と触れれば、浙江FCを中心に取材している徐毅(シュー・イー)氏は「大学受験前に、突然プレッシャーがなくなった気分だ」と例えた。

 有名サポーターの何勝(ヘ・シェン)氏も、「元々奇跡的に予選を突破した。仕方ない。(U-23中国代表は予選のインド戦で2-1、ロスタイムの決勝点でなんとか突破)」と諦めの境地に達しているようだ。

 一方で、冷静な見方もある。有名記者の宋詞(ソン・ツー)氏は、「中国はそもそも第4シードであり、厳しい組に入るのは仕方なく、どこも大差ない。日韓の同年代と対戦できるのは、むしろいいことで、差を実感できる。自分の力を出せればいい」と言及。長くアジアサッカーを取材する馬徳興(マー・デーシン)氏は、「前回、日中韓が同組になったのは、2014年のU-19アジアカップ。誰も中国が通過できると思わなかったが、日本を破り、結果的に韓国が敗退した」と、過去の成功例を挙げている。

 たしかに日本と韓国が突破する可能性が高いが、22年のU-19アジアカップで中国はサウジアラビアを破って勝ち上がった。その時の選手も現在のU-23中国代表に多く選出される見込みで、選手や監督たちは奇跡の再現を狙っているだろう。

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