川崎・瀬川のゴール、オフサイド“なし”妥当? マルシーニョがGKと接触で「影響あったのでは…」

瀬川祐輔のシュートシーンに注目【写真:Getty Images】
瀬川祐輔のシュートシーンに注目【写真:Getty Images】

川崎対福岡の先制ゴール場面、オフサイド有無を検証

 スポーツチャンネル「DAZN」の判定検証番組「Jリーグジャッジリプレイ」で、10月20日のJ1第30節、川崎フロンターレとアビスパ福岡の試合が取り上げられた。ここでは、オフサイドに該当するかどうかが議論された。

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 前半20分、川崎は相手GK村上昌謙が弾いたボールを左45度付近からMF瀬川祐輔がシュートするとボールはゴール内へ。しかし、オフサイドポジションにいたFWマルシーニョが村上に近接し、シュートの直前には接触もしていた。御厨貴文レフェリーはゴールを認め、今村義朗VAR(ビデオ・アシスタント・レフェリー)の介入もなかった。

 ゲスト出演の現役時代に松本山雅FCなどでプレーした田中隼磨氏は「福岡の選手は誰も抗議していない。GKも抗議していない。ぶつかって影響はあるし、GKにとって妨げになっている。ただ、GKも弾いたあとのリアクション、ゴールを受けて抗議していない状況で、ゴールを認めて良かった判断ではないかと思う」と、福岡の選手のリアクションに着目した意見を話した。

 同じくゲスト出演した元日本代表の佐藤寿人氏は「素晴らしいシュートだけど、GK村上選手が構える時間を作れなかったのがマルシーニョ選手との接触、オフサイドポジションをどう解釈するか難しい。接触がなければポジションももう少し前で構えることができたと思う。あの接触も含め、オフサイドになっても仕方ないかもしれないと思って見ていた。一瞬の出来事なので、速すぎて抗議をする間もなかった。ただ、少なからず影響はあったのではないか」と、シュート直前の接触を重要視した意見を話した。

 元国際審判員・プロフェッショナルレフェリーの家本政明氏は、「3つあるのかなと思う。瀬川選手がボールに触る前とあとの時間軸と、マルシーニョ選手のコンタクトが競技規則に関わるか。そのコンタクトはボールに触れる前なので、直接フリーキックになる反則かどうかとなると、そこまでいかない。蹴った瞬間の状況がどうなのか。(GKの)目の前、明らかに影響する位置関係にいる。そのポジションにいることだけで反則に該当しないとはいえ、多少の動きはある。それがインパクトかというと際どい」と整理した。

 そのうえで「マルシーニョ選手と(GK村上)のコンタクトが、瀬川選手が触れたタイミング以降にあるなら、オフサイドポジションにいた選手が相手選手に影響を与えたとなるが、接触はその前であり、コンタクトはファウルに該当せずオフサイドにも関わらない。あくまでもボールに触れた瞬間にオフサイドポジションにいる選手が相手選手に影響を与えたのか」と、オフサイドの判定を判断するタイミングを話した。

 そして「(GKに)シュートコースは見えている。前に福岡の選手が視野にいる。ステップを踏んで「あっ」となるが、これが相手選手に影響を与えたかは、今までならそうだという方向だったと思うが、フラッグも上がらずVARも入らないとなると、オフサイドの解釈をより具体的にした印象。得点で良いと思うし、今後はこれがオフサイドはないとなるという理解になると思う」と、この番組で取り上げられたヴィッセル神戸と鹿島アントラーズの試合での判定と合わせて、Jリーグの基準全体の変化に触れていた。

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