“サムライ・カルテット”がチームの中心 日本代表OBが推奨…W杯アジア2次予選の森保J「ベストスタメン」【見解】

森保ジャパンのベストスタメンを考察【画像:FOOTBALL ZONE編集部】
森保ジャパンのベストスタメンを考察【画像:FOOTBALL ZONE編集部】

【専門家の目|栗原勇蔵】GKは21歳の鈴木彩艶に経験を積ませるべし

 森保一監督率いる日本代表は、11月から始まる北中米ワールドカップ(W杯)アジア予選でミャンマー代表(16日/パナソニックスタジアム大阪)と対戦し、21日の予選第2戦では中立地(サウジアラビアのジッタ)でシリアと激突する。公式戦6連勝と好調をキープするなか、どのメンバーで11月シリーズンを戦うべきか。元日本代表DF栗原勇蔵氏に、W杯アジア2次予選の推奨スタメンを訊いた。(取材・構成=FOOTBALL ZONE編集部)

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 森保ジャパン(FIFAランキング19位)はW杯アジア2次予選のグループBに入り、シリア(同93位)、北朝鮮(同116位)、ミャンマー(同161位)と同居。日本代表OB栗原氏は対戦相手との力量差も踏まえ、「アジア2次予選レベルであれば、若手に経験を積ませるほうがいい」と提言する。

 GKのスタメンに推すのは、21歳の鈴木彩艶(シント=トロイデン)だ。11月にはパリ五輪世代のU-22日本代表が静岡でU-22アルゼンチン代表との対戦も控えているが、できるだけテストしておきたいと栗原氏は語る。

「GKはまだレギュラーが確定していない。ここにドシっとした存在がハマれば、日本はもっと強くなるはずです。鈴木彩艶は日本代表の実戦に慣れていくことが大事。(10月17日に行われた)チュニジア戦の最後でバタついたのは、冨安健洋のバックパスの影響もあったと思います。チュニジア戦に関してはシュートがバンバン飛んできてそれをセーブするという状況ではなかった(被シュート1本)ので、まだ真の評価は判断しかねる。もっと見ておきたいところだし、圧倒的なパフォーマンスを見せてほしいです」

 最終ラインとボランチに関しては、ほぼ不動の状況と言えるかもしれない。栗原氏もセンターバックに冨安健洋(アーセナル)と板倉滉(ボルシアMG)、サイドバックは菅原由勢(AZアルクマール)と伊藤洋輝(シュツットガルト)、ボランチに遠藤航(リバプール)と守田英正(スポルティング)を選んだ。

「冨安と板倉は安定している。遠藤と守田のボランチコンビに次ぐ鉄板。この4人は“サムライ・カルテット”と言っていいくらい(笑)、不可欠で外せないと思います。右サイドバックの菅原も今、代表に慣れてきて、どの試合もかなりのハイパフォーマンス。鉄板に限りなく近く、実は一番替えがきかない選手になっています。左サイドバックの伊藤も堅い選択ですが仕方ない。遠藤が同タイプは少ないので、そこが少し不安要素ですね」

 いわゆる攻撃陣は、2列目に伊東純也(スタッド・ランス)、久保建英(レアル・ソシエダ)、三笘薫(ブライトン)、そして1トップには上田綺世(フェイエノールト)を栗原氏は据えた。

「三笘を入れないのは考えられない。久保を使いたいところですけど、伊東がサイドなので、久保はトップ下にするしかない。あるいはトップ下は鎌田にするか。どのポジションも2つ、3つのオプションがあって、2チーム分、なんなら3チーム分作れるだけの選手層はあります。引いた相手でも今の日本なら大量得点は取れるし、フィジカル的にも組織的にもそこまで強い相手ではないので、引かれても崩せる。怖いのは北朝鮮くらいだと思います」

 来年1月のアジアカップ、ひいてはその後のW杯予選も見据えて、若手に経験を積ませながらチームの底上げを図っていきたいところだ。

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栗原勇蔵

くりはら・ゆうぞう/1983年生まれ、神奈川県出身。横浜F・マリノスの下部組織で育ち、2002年にトップ昇格。元日本代表DF松田直樹、同DF中澤佑二の下でセンターバックとしての能力を磨くと、プロ5年目の06年から出場機会を増やし最終ラインに欠かせない選手へと成長した。日本代表としても活躍し、20試合3得点を記録。横浜FM一筋で18シーズンを過ごし、19年限りで現役を引退した。現在は横浜FMの「クラブシップ・キャプテン」として活動している。

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