「トルシエは韓国のサッカーファンにはおなじみの人物」

　68歳となった元日本代表監督のフィリップ・トルシエ氏は、過去アジアでは日本と中国、そして現在はベトナムの代表監督として指揮を執る。10月17日には韓国代表との試合を控えるなか、「トルシエは韓国のサッカーファンにはおなじみの人物」と、対戦国メディアが言及している。

　トルシエ氏は1998年9月、フランス・ワールドカップ（W杯）終了後に日本代表監督に就任。A代表とU-21代表（当時）を兼任する形で指揮を執った。3バックがフラットに並び、最終ラインを自在に上げ下げすることで相手の攻撃を制限する“フラット3”を定着させるなど斬新な戦術で、2002年の日韓W杯では日本を史上初の決勝トーナメント進出に導いている。

　現在はベトナム代表を率いるトルシエ監督について、対戦する韓国のメディア「mydaily」も「日韓W杯で日本を指揮したトルシエ監督がベトナムを率いて韓国と激突」と紹介。「トルシエは韓国のサッカーファンにはおなじみの人物だ。98年から02年まで日本代表を率いた。日本サッカーを次のレベルに引き上げた指導者として評価されている」と、日本の成長に一役買った名将について触れている。

　また「いつの間にか髪の色は変わり、髭はボサボサのスタイルに変わった。端正なスーツ姿の若き指導者から、70歳を目前にしたベトナムを率いるベテラン監督へと変貌を遂げた」と現在の姿をレポートした。

　前日会見でトルシエ監督は「韓国はワールドクラスの国だ。我々は対戦するために良い準備をした。ベトナムはこのAマッチを経験することで、さらに成長するはずだ」と気概を述べている。FIFAランキング上はベトナムが95位と、26位に位置する韓国と差のある両国。注目の一戦はどのような結果に転ぶだろうか。