【天才キッズ】憧れは三笘薫、久保建英の本から影響 優れた身体操作能力と前向きキャラ…幼稚園時代にリフティング1300回超

神奈川県在住の小学3年生・田口理欧斗くん【写真:パウロ吉田】
神奈川県在住の小学3年生・田口理欧斗くん【写真:パウロ吉田】

未来のスター候補生を発掘「BLAZE A NEW PATH~天才キッズを探せ No.74」

 日本サッカー界の未来を担う将来有望な天才キッズを探す「FOOTBALL ZONE」の連載「BLAZE A NEW PATH」(新しい道を切り開く)。謎のスカウトマン・パウロ吉田が日本全国を回って未来のスター候補生を発掘するなか、今回は神奈川県在住の小学3年生・田口理欧斗くんに迫る。(取材・文=パウロ吉田)

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 今回紹介するのは、神奈川県に住む田口理欧斗(リオト)、小学3年生。リオトはこの夏に大阪で行われたグローバルエリートキャンプでMVPを獲得した選手だ。

 リオトのお父さんは小学校1年生からサッカーを始め、大学では関西1部リーグに所属する某有名大学でプレーしたサッカー経験者である。全国の強豪高校からも選手が集まり、当時インカレで準優勝という成績を収めていた強豪大学だ。お母さんは中学校では軟式テニス部、高校では硬式テニス部に所属し、団体戦では全国の選抜大会に出場するほどの強豪高校でプレーしていた。周りのレベルが高かっただけと謙遜していたが、足だけは非常に速かったと振り返る。

 ちなみにご両親は同じ高校出身で、当時交際はしていなかったものの高校1年生の頃から互いの存在を知っていたという。お母さんはJリーグ開幕と同時にサッカーファンになったそうで、昔からサッカー観戦が大好きだった。日韓ワールドカップの際には、友達として一緒にチュニジア戦も観戦している。

 またお母さんは大学時代にドイツへ1年間留学しており、幼少期からやっていた合唱の関係などを含めるとドイツには通算9回ほど訪れている。UEFAチャンピオンズリーグを現地で観戦したり、2003年にフランスで行われたコンフェデレーションズカップのフランス代表対日本代表の試合で中村俊輔が決めた伝説的なフリーキックを現地で目撃している本物のサッカーファンだというから驚きだ。

 そんなご両親の下に生まれたリオト。物心が付く前からボールと触れ合うような生活が始まり、気づいた頃にはサッカーに打ち込んでいた。お父さんの仕事の関係で、生まれてから3歳前まで福岡に住んでいた。そこから神奈川県に引っ越してきたタイミングで、地域の強豪チーム、あざみ野FCの門を叩いた。

垣間見える素敵な父子関係、将来的には母親縁の国ドイツでのプレーに期待

 あざみ野FCは基本的には年少の秋から入部を認めているが、リオトが初めて練習会に参加したのは年少の4月であった。そこでのパフォーマンスが評価され、すぐに入部が認められたというのだから、そのポテンシャルは当時からコーチたちの目に留まっていたのだろう。

 経験者のお父さんから見てもリオトは幼少期からボールを蹴る・止めることに関して、かなり上手にできていたうえに、飲み込みが早く、リフティングも幼稚園時代に1300回を超えていたそうだ。コロナ禍で幼稚園が休みになる期間も長く、地道な練習に打ち込む時間が取れたのも功を奏した。

 サッカー以外のスポーツも小さな頃から取り組んでいたリオトは、0歳から始めたスイミングでは年中の終わりにはバタフライまで泳げるようになっていた。幼児スポーツ教育に特化した幼稚園の卒業検定を参考にさまざまな種目にチャレンジしていて、年中児には連続逆上がり、年長児には跳び箱8段を飛ぶなど身体操作能力は非常に高い。久保建英の本の影響もあり、幼少期から体験的に柔道やラグビーなどに触れていたのも大きいかもしれない。

 身体作りのために良質なタンパク質を摂取させたいという思いで、週末にはお父さんがサバ缶を使った手料理を作っているという素敵な父子関係がインタビューからも垣間見られた。

 今回MVPに選ばれた理由として、もちろんサッカーの技術的な部分、運動能力的な部分が高く評価されたことは間違いないが、周囲を巻き込む力強く前向きなキャラクターがプレーにも表われていた点をコーチ陣から高く評価されていた。幼稚園年少の頃から物怖じせずに年長に指示を出したり、コーチの集合には真っ先に駆け寄り1番前で真剣に話を聞いていたり、サッカーに取り組む姿勢や心持ちもしっかりしていたそうだ。

 今年の3月にはスペイン遠征も経験し、この春に今までお世話になったあざみ野FCを退団し、J下部のセレクションにチャレンジするリオト。まだまだこれから先、多くの壁を乗り越えていかなくてはいけないが、その素晴らしいキャラクターと運動能力を武器に高みを目指してほしい。

 将来お母さん縁の国ドイツでプレーする日が来ることを期待している!

天才キッズ「プロフィール&1日のスケジュール」

【プロフィール】※2023年9月時点
田口理欧斗
(RIOTO TAGUCHI)

生年月日:2014年6月1日
出身地:横浜
身長・体重:133センチ・29.5キロ
足のサイズ:21センチ
ニックネーム:おりおちゃん
サッカー歴:5.5年
所属
チーム:無所属
スクール:ハビスケーロ品川
憧れの選手:三笘薫

【1日のスケジュール】
6:30 起床
6:40~7:15 朝練
7:20~7:45 朝食
8:00~ 登校
15:00 帰宅 
15:30~16:30 電車移動(移動中に宿題&読書)
16:30~19:00 スクール
19:00~20:00 軽食後電車移動
20:15~21:30 入浴、夕食、ストレッチ
21:30 就寝

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パウロ吉田

パウロ・ヨシダ/世界65か国以上を旅するクリエイティブアスリート。多様なスポーツに精通し、それらを実践している。日本の体育教育をカルチャーに変えるべく、さまざまな競技にさまざまな角度から刺激を与えている。好きなサッカー選手はジョージ・ウェア。

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