新戦力ゴミスを活かす川崎の“最適システム”を考察 「4-3-3」脱却で2トップ形成、中盤に配置すべきは?

川崎のバフェティンビ・ゴミス【写真:Getty Images】
川崎のバフェティンビ・ゴミス【写真:Getty Images】

新加入のゴミスがデビュー飾る

 川崎フロンターレは9月15日、J1リーグ第27節でFC東京と対戦し、1-0の勝利を収めた。今夏の移籍市場で加入した元フランス代表FWバフェティンビ・ゴミスが初先発を飾り、後半18分まで出場した。デビュー戦で見せたプレーや特長をもとに、川崎が今後ゴミスを最大限に活かすうえでの“最適システム”を考察する。

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“多摩川クラシコ”の大一番でデビューを果たし、先発に名を連ねたゴミス。連携面もコンディション面もまだまだ調整中の段階ではあるが、目を引いたのは巧みなポストプレーだった。DF森重真人、DFエンリケ・トレヴィザンといった屈強な守備陣を相手に、随所で持ち前のフィジカルを活かしたボールキープを披露していた。

 38歳という年齢もあり、最前線からの継続的なハイプレスや、圧倒的なスピードで抜け出すといった働きを期待するのは難しそうだが、高い位置で相手DFを背負いながら時間を生み出すプレーは、少なからず今季の川崎には不足していた要素だ。

 では、ゴミスを最大限に活かすには、どういったシステムが望ましいのだろうか。これまで鬼木達体制では比較的「4-3-3」を重宝してきたが、現在のシステムではなく、「4-4-2」が最適案の可能性はあるだろう。ゴミスはフランス1部リヨンやサウジアラビア1部アル・ヒラルでも2トップの一角として出場する機会が多かったことに加え、俊敏な突破力や裏への抜け出しを強みとするマルシーニョも、ゴミスのパートナーとしては相性が良さそうだ。

ゴミスのポストプレーは「チームとしても共通認識ができている」

 仮にゴミスとマルシーニョの2トップで逆算する場合、どうしても中盤の両脇には運動量が必要不可欠となるので、ハードワークを惜しまないMF瀬川祐輔やMF遠野大弥が出番を増やしそうな気配もしている。また、背負うことのできるゴミスが明確なターゲットとなるため、MF橘田健人やMF脇坂泰斗の配給力も遺憾無く発揮されそうだ。

 主将の橘田は試合後、ゴミスについて「とにかく収まるので、ボールを入れたらチャンスに繋がるというのはチームとしても共通認識ができている」と手応えを明かし、「彼は縦パスでボールを入れてこいと強く要求してくる選手で、縦への意識は全体的に高まっていく気がしている」と、今後チームに訪れる変化を予感していた。

 もちろん、ゴミスの最大限に活かす戦い方はあくまでオプションの1つとして、対戦相手によって使い分けていくのが川崎の方針ではあるだろうが、欧州の名門クラブを渡り歩き、アジアの舞台でも確かな実績を残したゴミスの存在は、上位争いへの参戦に苦しむ川崎にとって、状況を打開する起爆剤になりえるはずだ。

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