悪夢の一日 浦和のペトロビッチ監督は「すべてが後付け」

現実を受け入れようとする指揮官

 浦和は、J1リーグの優勝を懸けた最終節で名古屋に1-2と敗れた。直後に開かれた記者会見。敗戦の将となったミハイロ・ペトロビッチ監督は席に腰を掛けた後、約5秒間、沈黙の時間を設けた。それは、自身に起きた悲劇を受け入れるための時間であるように思えた。
 重い口が開く。
「何を言っていいのか…この試合はとても難しいものであることは分かっていた。G大阪戦で88分に失点し、敗戦を喫した時から、精神的に崩れ始めてしまった。今日であっても、早い時間でリードを得たことで落ち着くことができるはずなのだが、プレーを怖がっていた。勝利への強い気持ちを持って走り続けたが、追いつかれてからはバランスを崩し、ミスから追加点を許した。シーズンを通して良いペースできていた中で、G大阪戦で終了間際に勝利を逃し、鳥栖戦、そして今日の戦いでも同じ展開を招いた。G大阪は今日徳島相手に引き分けていたので、われわれが勝てば自らの手で優勝をたぐり寄せる位置にいたのだがね…しかし、シーズン通じて下を向くような出来では決してなかった」
 失速の原因に触れると、レフェリーのジャッジを引き合いに出し、不満を呈した。
「2007年も最終節まで首位を走っていたのにもかかわらず、最後の試合で優勝を逃してしまった。サッカーは説明のつかない出来事が起こりうるものだ。そのようなことは、たらればでしか語れないのさ。G大阪戦であっても前半に倒されたチャンスがPKとジャッジされ、それを決めていれば、運命は変わっていたかもしれない。あのシーンはいまだにPKだと思っているがね。鳥栖戦のロスタイムでの失点も、今、原因を言ったところですべて後付けになってしまう」
 またしても優勝も目前にして、自滅に近い形で栄光をとりこぼした。指揮官は強気な姿勢を示しながらも、選手を擁護した。
「2位というのは、ここ7年間で最も良い結果だ。11年は15位であと一歩で降格というところだった。13年は12年より3ポイント上積みして終えている。そして今年はその13年よりも4ポイント多く終えている。もちろん優勝はしたかったが、われわれは着実に向上している。レッズの記事を書かれている方々も悔しい思いをしているのかもしれないが、誰よりも悔しい思いをしているのは選手たちだ。どうしても優勝を逃したことを非難したいならば、監督の私を責めるべきだ。その対象を選手、クラブにするべきではない。彼らは本当によく戦ってくれた」

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