町田VS磐田のイエロー判定は妥当だった? 元主審の見解は「DOGSOと分かるはず」

町田対磐田での判定を検証(写真はイメージです)【写真:徳原隆元】
町田対磐田での判定を検証(写真はイメージです)【写真:徳原隆元】

「DAZN」の「Jリーグジャッジリプレイ」で議論

 スポーツチャンネル「DAZN」の判定検証番組「Jリーグジャッジリプレイ」で、8月12日のJ2リーグ第30節、FC町田ゼルビアとジュビロ磐田の試合が取り上げられた。ここでは、PK判定に伴うカードがレッドカードとイエローカードのどちらかが妥当なのかに注目している。

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 前半43分、町田のFW藤尾翔太がペナルティーエリア内の右サイドで戻る方向へのドリブルからゴール方向へのターンで相手をかわしたところ、磐田のDF鈴木海音に倒されてPK判定になった。荒木友輔レフェリーの判断はイエローカードだったが、倒された地点はゴールエリアの角付近で、GKと1対1の状況、さらに鈴木のファウルが手で抱え込んで倒すものでありボールにプレーするものと言えないことから、DOGSO(通称ドグソ/Denying an Obvious Goal-Scoring Opportunity/決定的な得点機会の阻止)でありレッドカードが妥当ではないかという場面にも見えた。

 ゲスト出演した元日本代表MF稲本潤一は「明らかに体が入れ替わってしまっているしペナルティーエリアの中。そこまでリスクを冒す必要はなかったかと思うけど、これは首位決戦。モチベーションやチームの雰囲気に飲まれているからああいう行為になったのかなと」と、鈴木のプレーについてコメント。元北朝鮮代表FW鄭大世氏は「引っ張らせた藤尾選手の勝ち」として、「もみくちゃになったところから(ユニフォームを)つかんでいて、流れて行っちゃったからつかんでいたことがPK。DOGSOには当てはまらないのではないか」と話した。

 判定について稲本は「これはレッドはちょっとかわいそう」とコメント。一方でボールにチャレンジしたプレーとは「言えない。ボールに全く行っていない」と話す。「感情論でかわいそうとなるけど、レッドでも仕方ないとなるかな」と話した。鄭大世氏は「ルールに縛られ過ぎ。DOGSOかどうかと言えば、DOGSO。状況的にPKは与えられるし、厳しい」と、こちらも心情的なコメントを残した。

 元国際審判員・プロフェッショナルレフェリーの家本政明氏はゲストのコメントについて「お2人とも、『ボールには行っていないよね』と。それが結論ですよね」とコメント。「見る限りはずっとラグビーのように相手を押さえているだけ、一切ボールは見ていないしプレーしていないので、ボールにプレーしたとは言えない」と話した。一方でこの判定について「現場では選手がボールにプレーしていたと見えたので一段階下がるという話なのかな。説明が苦しいですよね」と、荒木レフェリーの判定に疑問を付けた。

 鄭大世は「選手が退場について抗議もなく現場で円滑に進んでいるからいい」と話し、稲本は「それをレッドにしてしまうと、首位決戦なので明らかに1点町田がリードして磐田が1人少ないとなってしまうと、バランスとかも審判の人は考えたのかもしれない」と話す。一方で家本氏は「ゲームは壊れるけど、その行為を行ったのは別にレフェリーではなく選手なので、競技規則として。歩み寄れるグレーなものがあれば、そういう判断があってもいいと思うけれども、申し訳ないけど100%レッドカードという状況。副審もDOGSOとすべてが分かるはず。そう感じなかったとしたら問題だし、副審から荒木レフェリーに助言があったかどうかも問題」と話していた。

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