スペクタクルを愛するミラン黄金期の英雄FW 「見苦しい」と語った現代サッカーの問題点とは
ファン・バステン氏がサン・シーロでのイタリア対ドイツ戦を観戦
ACミランで一世を風靡した“オランダトリオ”の一角で、元オランダ代表FWマルコ・ファン・バステン氏が15日の国際親善試合イタリア対ドイツの観戦に訪れ、イタリア国営放送局「RAI」の取材に応じている。
ファン・バステン紙は現役時代のホームスタジアムであったサン・シーロを訪れていた。1980年代後半から90年代前半にかけて、MFフランク・ライカールトとFWルート・フリットの2人とともに、ミランでオランダトリオを築き、“プレッシングサッカー生みの親”ことアリゴ・サッキ監督の下で黄金時代を築いていた。UEFAチャンピオンズカップ(当時)を制し、トヨタカップにも来日していた。
ファン・バステン氏はオランダ代表監督も務めた自身のサッカー観について、「私は違いを生み出せる選手が好みだね。いつの時代にも素晴らしい選手がいるものだけど、同時にいつの時代も人々はサッカーにスペクタクルなものを求めるんだ。我々の時代をリスペクトした上で、現代サッカーは非常に難しくなっている。なぜなら全くスペースが与えられないからだ。だからこそ、違いを生み出すには狂気と感じるほどのテクニックが必要になるんだ」と語った。
現役時代のファン・バステン氏は、世界で最高のストライカーと呼ばれてきた。特に88年欧州選手権の決勝ソビエト連邦(当時)戦で決めた鮮やかなジャンピングボレーシュートは、今でも輝かしい記憶として残る。バロンドールを3回受賞し、セリエAでは2度の得点王に輝いた。
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