前半は坂本のゴールで先制するも後半に2失点

　世界的に若手の登竜門として知られるU-20ワールドカップ（W杯）で、U-20日本代表は現地時間5月27日にグループリーグ最終戦イスラエル戦に臨み、1-2の逆転負けを喫し、決勝トーナメント進出が厳しくなった。現状について韓国メディアは日本について「3位に陥落」と報じている。

　この世代の欧州選手権で準優勝した力のあるイスラエルに対して、全体的には日本の方が効率的に前進していく展開になったが、なかなか決定機を作り出すことはできずに試合が膠着した。そうした中で迎えた前半アディショナルタイム、セットプレーでゴール前に入れたボールが高く浮いたところ、主将のMF松木玖生が頭でつなぎ、今大会で初スタメンのFW坂本一彩が押し込んだ。先制に成功した日本は1-0のリードで前半を終えた。

　後半23分、イスラエルは途中出場のMFラン・ビンヤミンはわずか3分で2枚のイエローカードを提示されて退場処分に。日本は数的優位を得て試合終盤を迎えることになった。しかし後半31分、DFチェイス・アンリがクリアした後に相手と接触したものがファウルと判定されてペナルティーエリアすぐ外でフリーキックを与えてしまう。直接狙ったシュートは壁に当たり、セカンドボールをダイレクトで狙われたシュートも枠外に飛んでいたが、そのコースにいたMFロイ・ナヴィにコースを変えられて失点。日本はもったいない同点ゴールを与えてしまった。

　さらに後半アディショナルタイム、ゴール前に攻め込まれるとペナルティーエリア内で細かくつながれて最後はFWハムザ・シブリに蹴り込まれた。ビデオ・アシスタント・レフェリー（VAR）によるオフサイドチェックでも判定は変わらずにまさかの失点。1-2で敗れた日本は、グループステージを1勝2敗の勝ち点3で終え、決勝トーナメント進出がかなり厳しくなった。

　今大会は4チームずつ6グループに分かれた各組上位2チームと3位のうち上位4チームの合計16チームが決勝トーナメントに進む。日本は1勝2敗の勝ち点3、得失点差マイナス1の3位でこのグループでの戦いを終えた。しかし、A組からD組までの4グループが終わった中で、すでに日本は3位チームでの比較で4位。現地時間28日の2グループの3位が両方とも日本を下回る必要がある。

　それを確実に満たすには、E組でウルグアイとチュニジアの対戦がウルグアイの4点差以上の勝利、もしくはチュニジアの5点差以上の勝利で終わり、なおかつF組でホンジュラスとフランスの試合が引き分けという条件を満たさなければいけなくなった。場合によってはチュニジアやフランスと得失点差、総得点まで並んでフェアプレーポイントによる決着になる可能性はあるが、敗退が濃厚と言わざるを得ない。

　韓国メディア「SPOTV NEWS」は「日本は3位に陥落」と報道。「この日までにグループリーグを終えた3位のチームのうち、B組スロバキアとC組日本が並んで勝ち点3。1試合を残した韓国の勝ち点を上回れない」と伝えている。

　2017年、19年大会では16強に進出した日本だが、今大会のグループリーグ突破はかなり難しい状況となった。