J初代得点王のアル・ヒラル監督、浦和へのリベンジを誓う 「勝ってカップを持ち帰る」

アル・ヒラルのラモン・ディアス監督【写真:轡田哲朗】
アル・ヒラルのラモン・ディアス監督【写真:轡田哲朗】

ラモン・ディアス監督が前日会見に登壇

 AFCチャンピオンズリーグ(ACL)決勝第2戦の前日記者会見が5月5日に行われ、アル・ヒラル(サウジアラビア)からはラモン・ディアス監督とDFアリ・アルブレイヒが出席。指揮官は「勝ってカップを持ち帰る」と宣言した。

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 ディアス監督は1993年のJリーグ開幕時に横浜マリノス(当時)でプレーし、初代得点王にもなったアルゼンチンの名手。日本サッカーの進化に「確かに今とは大きな違いがある。日本サッカーは国際経験を多く積んだ。それはワールドカップ(W杯)でも示された。高い競争力がある。その進化にはおめでとうと言いたい」という言葉も発した。それでも「今回は勝つために来ている。勝ってカップを持ち帰る」ときっぱりと話した。指導者として浦和と戦うのは、2017年の決勝に続いて2回目となる。当時は浦和が勝利しているだけに、ディアス監督にとってはリベンジの機会になる。

 アル・ヒラルがこれまで決勝戦の初戦ホームを引き分けた際には必ず敗れているというデータを司会者から投げかけられたディアス監督は「そうした過去のデータには意味が無い。シナリオも違うし、ビッグクラブとの試合で大きなチャンスと理解している。大勢のファンがやってくる状況にもなれている。相手は3回目のチャンピオンを狙っているし、私たちも3回目のカップを持ち帰るのを楽しみにしている。明日は集中してプレーする。リヤドでしたようなミスをしないようにする。経験を積んできているので準備もできているし強いチームだ。明日の試合を楽しみにしている」と語気を強めた。

 指揮官の言及したミスとは、浦和にアウェーゴールを許して1-1で引き分けた結果そのものと、その失点がミスから生まれたのと2つの意味があるだろう。それでも「浦和の守備は規律が取れているが、攻撃はそこまででもない。リヤドではイメージ通りの試合もできずミスもした。それ以降、プレッシャーの中でプレーする練習をしてきた。まずは相手のブロックの中に入り込んで1点取ることを目的にする。その後にはいかなる可能性も生まれると思う」と強気な姿勢を崩さなかった。

 アル・ヒラルは決勝の初戦でサウジアラビア代表MFサレム・アルダウサリがレッドカードを受け、5月6日のゲームは出場停止。プレーメーカーのMFサルマン・アルファラジも負傷欠場が濃厚とされる。指揮官は「2人のキープレーヤーが出られなくなると予測はしていなかった」と話すが、初戦とは起用する外国人選手を変更する可能性も秘める。この日の公式練習には、初戦で出場した3人に加えて登録外だったペルー代表MFアンドレ・カリージョやアルゼンチン人MFルシアーノ・ビエットの姿もあり、決断は最後の瞬間まで引き延ばす模様だ。スタメンやシステムも複数の可能性が考えられる。

 19年には浦和を倒してアジア王者になり、前回大会でも優勝。今年のクラブW杯では南米代表フラメンゴ(ブラジル)に勝利して決勝でレアル・マドリード(スペイン)と3-5の乱打戦を演じた。アジア最強クラスのクラブであるのは間違いない中東の雄は、浦和にその牙をむこうとしている。

(轡田哲朗 / Tetsuro Kutsuwada)



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