浦和のACL決勝ホーム大一番「埼スタが勝たせてくれる」 MF大久保智明が語るサポーターへの絶対的信頼

5月6日のアル・ヒラル戦へ、大久保智明が意気込み【写真:2023 Asian Football Confederation (AFC)】
5月6日のアル・ヒラル戦へ、大久保智明が意気込み【写真:2023 Asian Football Confederation (AFC)】

5月6日のアル・ヒラル戦へ、大久保が意気込み「先制点にこだわりたい」

 浦和レッズは5月6日にAFCチャンピオンズリーグ(ACL)決勝の第2戦で、アル・ヒラル(サウジアラビア)との決戦に臨む。MF大久保智明が4日のトレーニング後にオンラインで取材対応し、「先制点にこだわりたい。そこで取れれば、あとは埼スタが勝たせてくれると思う」と、ホームの声援を背に勝利することを誓った。

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 浦和は現地時間4月29日のアウェーゲームでは、先制を許すも後半にFW興梠慎三が同点ゴールを奪って引き分けた。この貴重なアウェーゴールは、大久保が中盤のスペースでボールを受け、興梠にラストパスを出したところから生まれた。相手のカットがゴール方向に飛んでGKの動きの逆を突いたところ、ゴールポストに当たった跳ね返りを興梠が押し込んでいた。

 その試合展開を大久保は「少し緊張もあったし、いつもと比べると入りがだいぶ硬かった。試合が進むにつれて、意外とできるなと感じることが多かったしチーム全体としてボールを持てる形も多くなった。ラッキーな形での同点ゴールだったけど、自分たちができると思えるところが多かった。ボランチ脇やうしろが空くのはスカウティング映像でもあった。Jリーグのチームよりスペースが大きく空いているところもあった」と振り返る。立ち上がりの勢いこそモロに受けてしまったが、立て直してからは事前の準備も発揮することができた。

 多少の優位性を手にして迎える第2戦だが、大久保に守って逃げ切るという考えはないという。「相手が得点を取りに来るところもあるが、僕らも得点を取りにいく姿勢を見せるのが大事だと思う。ホームアドバンテージもあるので、最初の勢い、入りで一発ガツンといって相手をビビらせることができればいいし、先制点にもこだわりたい。そこで取れれば、あとは埼スタが勝たせてくれると思う。僕らも0-0は考えていないし、僕自身は点を取ることを考えている。圧倒したい。僕自身は攻撃の選手なので得点やアシストにこだわるプレーをすることと、1対1の局面で勝つことが会場を盛り上げると思う。そこで僕らもサポーターも勢いに乗る。ガンガンいきたい」と力を込めた。

酒井宏樹や興梠慎三からかけられた言葉「いつもより1.5倍の勇気」「そんなに変わらん」

 大久保がそうした思いを抱く理由は、ワールドカップ(W杯)やUEFAチャンピオンズリーグ(CL)で世界の大舞台を踏んできた主将のDF酒井宏樹の言葉があるという。「いつもより1.5倍の勇気を持ってプレーすれば、なんでも上手くいくと言われた。それが大事だと思う。初戦でも強気に仕掛けられたからこそ抜ける場面もあった。その言葉が印象に残っているし、第2戦もそのメンタルで上回ることを意識して入りたい」と大久保は話す。そして興梠からは、相手選手について話している際に「大したことない、そんなに変わらん」と、経験を積んだベテランの頼もしい言葉があったと明かした。

 大久保は初戦の完全アウェーにも「アウェーの時も5万人が入っていて。ただ、レッズのサポーターの5万人とはわけが違うというか、どちらかといえばお祭りに来た感覚のサポーターが多かった。次の埼スタは6万人全員が戦ってくれると思う。サポーターの数はアル・ヒラルのほうが多かったけど、浦和レッズのサポーターは全員が戦っていた。相手のサポーターは失点したらおとなしくなるとか、ボールを持たれている時は盛り上がらないとかあったけど、レッズのサポーターは常に声を上げて応援してくれた」と、約700人がサウジアラビアに乗り込んだ中で力強い後押しを感じたという。だからこそ、「埼スタが勝たせてくれる」という言葉も口をついた。

 データ会社「オプタ」の調べで、昨季のJ1で最も高いドリブル成功率を記録したアタッカーの大久保。キレのある強気な仕掛けでスタジアムを沸かせる場面が増えれば増えるほど、アル・ヒラルに対して6万人のプレッシャーをかけて3回目のアジア王者が近づくだろう。

(轡田哲朗 / Tetsuro Kutsuwada)



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