日本人レフェリーのSNSに攻撃「完全に偏見だ!」 東南アジア選手権のPKジャッジ物議も…「正しい判定」の声

ベトナム対マレーシアで主審を務めた佐藤隆治【写真:Getty Images】
ベトナム対マレーシアで主審を務めた佐藤隆治【写真:Getty Images】

ベトナム対マレーシアのPKジャッジ巡り、佐藤隆治主審に非難殺到

 東南アジアサッカー選手権のベトナム代表対マレーシア代表の一戦(3-0)が12月27日、ベトナムのミーディン国立競技場で行われたなか、後半のPK判定が物議に。この試合を裁いた日本人レフェリー・佐藤隆治主審に非難の声が相次いだ一方、ルール上、正当なジャッジだったため、日本人ファンからは「正しい判定」との指摘が上がっている。

 判定に対する不満の声が相次いだのは、ベトナムが1-0でリードして迎えた後半14分のシーンだ。マレーシア陣内の左サイドでベトナムとマレーシアの選手がボールを競り合った勢いで、両者はゴールライン外へ。マレーシアDFアザム・アズミがピッチ内へ戻ると、佐藤主審が笛を鳴らし試合は中断する。

 その後、ベトナム側へPKが与えられるとともにマレーシアDFアズミが一発レッドで退場処分に。マレーシアの選手たちは審判団に対し抗議したもののジャッジは覆らず、ベトナムがこのPKを決めて、2-0とリードを広げた。

 該当シーンではベトナムDFドゥオン・バン・ハオがタックルを仕掛けてもつれるような形になっていたため、ベトナム側の反則のようにも見える。しかし、ゴールライン外でマレーシアDFアズミがベトナムDFバン・ハオに対し乱暴行為をはたらいていた。

 競技ルール第14条には「競技者が自分のペナルティーエリア内で、または第12条および第13条に規定されるプレーの一環として競技のフィールド外に出て、直接フリーキックとなる反則を行ったとき、ペナルティーキックが与えられる。ペナルティーキックから直接得点することができる」とも明記されており、佐藤主審のジャッジは正当なものだったと言える。

 それでも、この判定がマレーシア側にとって不利益を被ったと捉えられ、物議に発展。インドネシアメディア「INDOZONE」は「マレーシアのネチズンが審判のインスタグラムを攻撃」と見出しを打ち、SNSに多数の批判コメントが殺到していると報じた。記事では実際に「完全に偏見だ!」「まるで私たちが虐げられている」との声が上がったとも指摘されている。

 一方で、SNS上では日本人ファンから「正しい判定」「ルール見直してから物申そうや」といった指摘も。佐藤主審のジャッジは誤審ではなかったとの見方が上がるなど、1つのジャッジを巡り、波紋が拡がっていた。

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