【W杯】ベスト8出揃い大会は佳境へ スペインを退けモロッコ躍進…準々決勝の注目ポイントは?

日本をPK戦で破ったクロアチアは堅実な戦い、優勝候補ブラジル相手にどう立ち向かうか

■クロアチア

グループF 2位通過
対モロッコ 0-0
対カナダ 4-1
対ベルギー 0-0

決勝トーナメント1回戦
対日本 1-1(PK3-1)

5得点、2失点

 前回ロシアW杯で準優勝のクロアチアは、3戦全敗で敗退したカナダ代表との試合を除き、記録上は全ての試合を引き分けながら8強に残った。グループ2位通過の中では唯一の勝ち残りになっているが、そのしぶとさは日本のサッカーファンが目の当たりにした通りだろう。MFルカ・モドリッチ、MFマテオ・コバチッチ、MFマルセロ・ブロゾビッチのトリオが「黄金の中盤」としてチームのストロングポイントだ。

 前回大会は決勝トーナメント1回戦から準決勝まで全て延長戦かPK戦で生き残った。しぶとく守る能力の高さがあるだけに、FWイバン・ペリシッチやFWアンドレイ・クラマリッチが試合を決めるゴールを奪えるか。準々決勝のブラジル代表は強敵だが、もし延長戦に突入するようならクロアチアのアップセットも起こり得る。

■モロッコ

グループF 1位通過
対クロアチア 0-0
対ベルギー 2-0
対カナダ 2-1

決勝トーナメント1回戦
対スペイン 0-0(PK3-0)

4得点、1失点

 グループリーグのF組で欧州勢のクロアチアと前回3位のベルギー代表の一角崩しに成功。パリ・サンジェルマンのDFアクラフ・ハキミや、バイエルン・ミュンヘンのDFノゼア・マズラウィといった、要所に欧州ビッグクラブでプレーする選手もいるが、ここまで4試合でわずかに1失点の堅実な守備力は特筆すべきもの。決勝トーナメント1回戦でも、スペイン代表を相手にボールを持たれながらも硬さを見せ、それだけでなく速攻で十分に脅威を与えた。

 カタールと同じくアラブ系の国家ということもあり、今大会では多くのサポーターから大声援を受けている。ホームスタジアムのような雰囲気でプレーできていることはチームの力になっているだろう。ベスト8では欧州勢と南米勢以外で唯一の勝ち上がりになったが、それにふさわしい力を見せている。

■ブラジル

グループG 1位通過
対セルビア 2-0
対スイス 1-0
対カメルーン 0-1

決勝トーナメント1回戦
対韓国 4-1

7得点、2失点

 サッカー王国ブラジル代表はグループリーグでは最終戦のカメルーン戦でターンオーバー起用の中で不覚を取ったものの、開幕2試合の内容からも優勝候補の筆頭と名高い。FW登録が9人もいる選手構成が話題にもなったが、その選手たちが相手ボールになった瞬間には素早い切り替えでプレッシングを行う。そして、中盤の中央にはMFカゼミーロがスキのないプレーで鎮座。スイス代表戦では決勝ゴールまで奪った。

 決勝トーナメント1回戦の韓国代表戦では、無慈悲なまでに前半のうちにゴールラッシュで力の差を見せつけて残り時間をコントロールした。初戦で負傷したネイマールが復帰できたのも大きなプラス材料で、2002年日韓W杯以来の優勝で欧州勢の連続優勝を4大会でストップする可能性は十分にありそうだ。

■ポルトガル

グループH 1位通過
対ガーナ 3-2
対ウルグアイ 2-0
対韓国 1-2

決勝トーナメント1回戦
対スイス 6-1

12得点、5失点

 ポルトガル代表は2006年ドイツW杯以来のベスト8進出となったが、イングランド代表と並び4試合で12得点と攻撃力を見せている。一方で、5失点は8チームの中で最多でもあり危なっかしさは垣間見える。

 しかし、決勝トーナメント1回戦のスイス戦でFWクリスティアーノ・ロナウドをスタメンから外す決断を下すと、代わりにスタメン出場した21歳のFWゴンサロ・ラモスがハットトリックの大活躍。ロナウドを外したことで前線からのプレッシングが強度を増した側面もあり、ここからはピッチ外で話題を提供しすぎているスターをベンチの切り札に置いた起用が本線になるだろう。スイス戦の機能性を見れば、初優勝のチャンスもあると言えそうだ。

(FOOTBALL ZONE編集部)



page1 page2

今、あなたにオススメ

トレンド

ランキング