日本とモロッコが勝ち上がり、ドイツとベルギーは敗退

　日本代表は現地時間12月1日、カタール・ワールドカップ（W杯）ベスト16入りを懸けてグループリーグ最終戦でスペイン代表と対戦。1点ビハインドで迎えた後半、MF堂安律（フライブルク）、MF田中碧（デュッセルドルフ）と立て続けにゴールを挙げて形勢逆転し、2-1で勝利するとともに決勝トーナメント進出を果たした。下剋上の続くW杯を、英メディアは「劇的なドラマ、なんて日だ！」と報じている。

　前半を最少1失点でしのいだ日本はハーフタイムに、MF久保建英（レアル・ソシエダ）に代えてMF堂安、DF長友佑都（FC東京）に代えてMF三笘薫（ブライトン）を投入。後半3分、FW前田大然（セルティック）のプレスから相手のミスを誘い、ボールを拾った堂安がペナルティーエリア内から左足を一閃。シュートは相手GKウナイ・シモンの手を弾いて、同点ゴールとなった。

　さらに後半6分にも三笘の折り返しを田中がゴール前で詰めた。一度は三笘の折り返しの前にボールがラインを割っていたと判定されたが、ビデオ・アシスタント・レフェリー（VAR）の結果、ボールがラインを完全に割っていなかったと判定され、得点が認められて日本が逆転した。

　日本はその後、スペインに押し込まれる時間がありながらチーム一丸となって守り抜き、2-1で勝利。スペイン、ドイツ、コスタリカと同居し、“死の組”と言われた激戦区を首位で通過した。スペインは2位通過で、ドイツ代表はグループリーグ敗退が決まっている。

　また、同日に行われたグループFの第3節では、モロッコ代表の首位通過とクロアチア代表の2位通過、前回大会3位・ベルギー代表の敗退が決定。英公共放送「BBC」は2つのグループの結果について、「劇的なドラマ、なんて日だ！　ベルギーとドイツが姿を消し、日本とモロッコがスペインとともに勝ち上がる」と報じ、「ここまで予想だにしないトーナメントだ」と驚きとともに伝えている。

　前回大会準優勝のクロアチアとの決勝トーナメント1回戦でも、森保ジャパンは驚きを提供したいところだ。