【W杯】日本代表GKの序列を考察 実績考慮なら権田、“自然体”貫くシュミットの可能性は?

森保一監督がスタメンGKに抜擢するのは?【写真:徳原隆元(FOOTBALL ZONE特派)】
森保一監督がスタメンGKに抜擢するのは?【写真:徳原隆元(FOOTBALL ZONE特派)】

23日ドイツ戦のGKは誰が務めるのか

 カタール・ワールドカップ(W杯)が11月20日に開幕し、ドーハでは花火が打ち上げられるなど、4年に一度のお祭りに盛り上がっている。日本代表は大会4日目となる23日にドイツ代表とグループリーグ初戦を戦うが、GKに誰を起用するのかが注目される。

 過去4度のW杯優勝を経験しているドイツは、前回大会王者として臨んだ2018年のロシア大会でグループリーグ敗退を喫した。グループリーグ最終戦では日本と同じアジアの韓国代表にアディショナルタイムに2点を決められて0-2のスコアで敗れている。今回の日本戦には、最大限の警戒心を持って臨んでくるだろう。

 そんなドイツが相手となれば、攻め込まれる展開が多くなっても無理はない。最後の砦となるGKの活躍がなければ、日本の躍進はかなり難しいだろう。

 現在、日本の正GKはアジア2次予選、最終予選でも日本のゴールを守ってきたGK権田修一(清水エスパルス)だと思われる。9月の欧州遠征では、GKシュミット・ダニエル(シント=トロイデン)も好パフォーマンスを見せ、レギュラー争いに名乗りを上げたかと思われた。だが、11月17日のカナダ戦(1-2)では権田が先発フル出場し、シュミットには出場機会がなかった。

 試合翌日、取材に応じた森保一監督は、権田を起用した理由について、Jリーグ最終節から試合がなかったことで、試合勘を取り戻させる意図があったことに加え、これまでの実績を考慮したことも明かしている。

「これまでの出場時間を考えると、(権田が)ファーストチョイスで出ている。W杯予選を振り返っても、彼がスーパーセーブをしてくれて守ってくれたおかげで二次予選も全勝できましたし、最終予選も良い形で予選を突破できた。そこは考えながら、3人のGKを見た時に最後の調子を見て決めていきたい」

 ただし、カナダ戦での権田のパフォーマンスは、「よし! 日本のゴールを任せた!」と安心して言えるものでもなかった。カナダ代表のコーナーキック(CK)に対して、飛び出すべきなのかどうするのか判断に迷いが見られ、ゴールが決まらなかった場面でもヒヤヒヤさせられた。その後、権田は練習で感覚を取り戻せると語っていたが、もともとハイボールの対応が長所というタイプではない。

 もちろんドイツがハイボール一辺倒の攻撃をしてくるわけではないし、正GKを高さだけで判断するのは浅はかだろう。それでも、やはり高さの対策はしておきたい。というのも、カナダの平均身長は181.6センチだったのに対し、ドイツの平均身長は、セルビア、デンマーク、フランスに続き、大会第4位の184.7センチなのだ。今回の日本にはアタッカーにも小柄な選手が多く、平均身長179.8センチ。これは出場チームでアルゼンチンと並ぶ32チーム中28位タイの数字なのだ。

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