カタール初のサッカー最大の祭典 カメラマンの目に焼き付いたW杯が迫る街の風景
【カメラマンの目】現地カタールのメインプレスセンターで感じた空気とは
サッカーは選手、スタッフ、レフェリー、記者・解説者、フォトグラファーなど、それぞれの立場から見える世界がある。22歳の時からブラジルサッカーを取材し、日本国内、海外で撮影を続ける日本人フォトグラファーの徳原隆元氏が、11月20日に開催が迫ったカタール・ワールドカップ(W杯)に向けて現地を訪れ、カメラマンの目に映った独自の光景をお届けする。
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アラビア半島に突き出たペルシャ湾の南岸に位置するカタールは、国の三方を海に囲まれ夏場は湿度も高く厳しい気象条件となるそうだが、秋本番を迎えた季節からやって来た日本人にとっては、11月となっても砂漠性気候の乾いた風と大地を注ぐ強い日差しに暑さを感じないではいられない。
現地時間11月20日に開幕するワールドカップ(W杯)カタール大会の報道の拠点となるメインプレスセンターは、地下鉄カタール・ナショナル・ライブラリー駅から徒歩ですぐのところに建っている。現地に到着した18日の金曜日は法定休日(日本の日曜にあたる)のためメインプレスセンターも15時からしか開かず、賑わいもまだそれほどではなかった。
ここで試合前の公式記者会見も行われ、市中、主要建物や試合会場などを結ぶシャトルバスの運行もあり、大会を通して報道陣は幾度となく足を運ぶことになる。隣接する国際ブロードキャストセンターに、熱戦が繰り広げられるスタジアムと合わせて、W杯に関係する膨大な情報がこのメインプレスセンターから発信されることになるのだ。
当然、メインプレスセンターで過ごす時間か増えれば飲食をすることにもなる。館内にはファーストフードが出店され、軽食を販売するスペースもある。そこで飲み物の値段を見てみると市中と比べてなかなかの値段が付けられていた。かつてのワールドカップではプレスセンターで飲み物が無料で配られているときもあったが、350ミリリットルの炭酸飲料が8カタール・リヤル。日本円に換算すると300円ほどだ。
市中で売られている2.5倍くらいと、メインプレスセンター内はなかなかの物価高になっている。そうした強気の値段設定もたくさんの人が集まる場所の特権ということなのかもしれない。
そう、世界中の多くの人々が高い関心を持ち、カタールの地へと足を運び、映像に熱い視線を向け、心躍らせるサッカー最大の祭典ワールドカップ。開幕がいよいよ迫っている。
FOOTBALL ZONE特派・徳原隆元 / Takamoto Tokuhara
とくはら・たかもと/1970年東京生まれ。22歳の時からブラジルサッカーを取材。現在も日本国内、海外で“サッカーのある場面”を撮影している。好きな選手はミッシェル・プラティニとパウロ・ロベルト・ファルカン。1980年代の単純にサッカーの上手い選手が当たり前のようにピッチで輝けた時代のサッカーが今も好き。日本スポーツプレス協会、国際スポーツプレス協会会員。