「八百長であることを示唆」 南米カップ決勝戦で乱闘勃発、10人目の退場者の非紳士的行為に現地注目「VARが主審を呼び…」

アルゼンチンのカップ戦で異例の事態が発生(写真はイメージです)【写真:ロイター】
アルゼンチンのカップ戦で異例の事態が発生(写真はイメージです)【写真:ロイター】

アルゼンチンで行われたボカ対ラシン、2-1のまま人数が足りなくなり試合の続行が不可に

 南米のカップ戦(トロフェオ・デ・カンペオネス)決勝で、ベンチ含む両クラブ合わせて10人が退場。激闘の末に延長戦まで突入したこの試合は、退場人数の関係でタイムアップを待たずしてゲームが終了する異例の事態となり、現地メディアも驚きをもって伝えている。

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 現地時間11月6日にアルゼンチンで行われた名門ボカ・ジュニアーズとラシン・クラブの決勝戦。後半アディショナルタイムに選手同士の喧嘩がきっかけで両クラブから1人ずつ退場者を出すと、その後も激しい戦いを繰り広げ1-1のまま延長戦へ突入した。

 延長後半13分にラシンMFカルロス・アルカラスがヘディングで勝ち越しゴールを決めると、その後両チームの選手が乱闘騒ぎとなる事態に発展。試合を担当した国際審判員のファクンド・テーロ主審が、ゲームを通じてベンチの選手と合わせてボカに7枚(プレー中の選手に5枚)、ラシンに3枚(プレー中の選手に2枚)のレッドカードを提示する荒れ模様となった。

 なかでもボカFWダリオ・ベネデットの試合最後の退場シーンは、珍しいレッドカードの瞬間となっており、アルゼンチンのラジオ局「Cadena 3」は「決勝を終わらせたダリオ・ベネデットのジェスチャー」と見出しを取り紹介している。

 2-1でラシンがリードした後、乱闘騒ぎに対処したテーロ主審は数多くの退場を命じた。そのまま試合は続行されるかと思われたが、ビデオ・アシスタント・レフェリー(VAR)の介入により、オンフィールドレビューを実施。テーロ主審がベネデットの非紳士的ジェスチャーを映像で確認し、この日10人目となるレッドカードを提示した。

 同メディアではベネデットの行為に着目し「ストライカーは右拳を左の手のひらに当てながら、この試合が『八百長』であることを示唆」と伝え、「(彼の退場で)ボカのピッチ上の人数が7人に満たなくなり、プレーを続けることができず試合は突如終わりを迎えた」と現行のルールに従って主審がゲームを終了させたと報じた。

 さらにアルゼンチン紙「Ole」も「両手で身振りを始め、ラシンか誰かが試合に勝つために金を入れたことを仄めかした」とベネデットの行為に言及。続けて「VARが主審を呼び、ボカのストライカーを退場させ、チャンピオンズ・トロフィーを終了させた」「このレッドカードはボカが6人になってしまったことを意味し、規定上その人数ではプレー続行不可能となり試合は幕を閉じた」と試合終了までの流れを説明している。

 10人の退場者だけでもインパクトの大きい決勝戦だったが、試合終了を早めたベネデットのジェスチャーにも、現地で驚きが広がっているようだ。

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