カンボジアの日系クラブがJ2徳島らと発掘した“金の卵” 日本で貴重体験「プロになってまた…」

来日して徳島のアカデミーの練習に参加したハン(左から2人目)とリー(左から3人目)【写真提供:アンコールタイガーFC】
来日して徳島のアカデミーの練習に参加したハン(左から2人目)とリー(左から3人目)【写真提供:アンコールタイガーFC】

アンコールタイガーFCと大塚製薬、J2徳島の共同プロジェクト

 カンボジアプレミアリーグに所属する日系プロサッカークラブのアンコールタイガーFC(代表:加藤明拓)と大塚製薬、J2徳島ヴォルティスの共同プロジェクトで選抜された15歳のカンボジア選手2人が、10月3日~16日に来日。徳島U-15のトレーニングに参加するなど、2週間の滞在で貴重な経験を積んだ。アンコールタイガーFCの篠田悠輔GMは「学びの多いプロジェクトになった」と振り返っている。
 
 アンコールタイガーFCは、大塚製薬、ポカリスエットをカンボジアで展開するOtsuka Nutraceutical(タイ)、徳島と共同で、カンボジア青少年の夢の実現をサポートする「POCARI SWEAT Japan Youth Dream Challenge」を実施。6~7月にカンボジア全土の14~15歳の選手を対象にトライアウトを開催した。シェムリアップ、プノンペン、バッタンバンの3都市で行われたトライアウトには約2500人が参加。その結果、リー・ソシアとハン・ティーの2選手が日本行きの切符を手にしていた。

 リーとハンは滞在中、徳島のアカデミーの練習に毎日参加。週末には練習試合にも出場した。戦術面やポジショニングなどで改善すべき点が見えたものの、アカデミーコーチからはスピードや瞬発力を含めたフィジカル面や技術面などで日本の選手に劣らない良さがある、と評価された。

 トレーニング以外では大塚製薬の工場を訪問し、水分や栄養の補給、休息について学んだほか、徳島が実施するコンディショニングプログラムでも、怪我をしない身体作りのコツなどコンディショニングについてのレクチャーを受けた。また、徳島のトップチームを訪問した際には監督や選手との交流も実現し、MF児玉駿斗の計らいもあって多くの選手からシューズを贈呈される場面も。その他、大塚製薬、徳島、徳島県の協力もあり、鳴門金時イモの収穫体験、高校での阿波踊り体験・阿波藍染め体験など、徳島ならではの文化にも触れた。

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