浦和DF栗島朱里、重傷から1年ぶりの復帰 「怖かった」の本音と「えっ、早っ」の舞台裏

栗島朱里が約1年ぶりに復帰(写真は2021年のもの)【写真:Getty Images】
栗島朱里が約1年ぶりに復帰(写真は2021年のもの)【写真:Getty Images】

2年目のWEリーグ開幕戦、浦和が長野に3-2勝利 栗島は後半15分から途中出場

 日本女子のプロサッカーリーグ「WEリーグ」が創設2年目を迎え、10月23日に三菱重工浦和レッズレディースとAC長野パルセイロレディースが開幕戦で対戦し、浦和が3-2で勝利した。浦和のDF栗島朱里は後半15分から途中出場し、右膝前十字靭帯の損傷から約1年ぶりの復帰となった。

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 栗島は浦和の下部組織からトップ昇格して長年主力としてプレーし、2019年にはなでしこジャパンにも選出されて1試合に出場。しかし、WEリーグが開幕した直後の昨年10月、トレーニング中の接触で右膝前十字靭帯の損傷という重傷で、クラブからは10月18日に手術を実施というリリースがされていた。

 復帰にあたり栗島は「自分の怪我はルーズボールに前に出ていって相手とぶつかってしまったもの。それが脳裏に焼き付いてボールに行くのが怖かった」と話す。楠瀬直木監督も「医学的には、正解はないけど、6か月から8か月で十分だろうと言われるなか、チームでも怪我が続いて慎重になった。メンタル的になかなか踏み込めない時間もあった。練習の中でもなかなかボールがクロスするところでは避けてしまうこともあった」と、苦しい時期があったことを話した。

 そうしたなかで栗島はチームとともに「この開幕戦を目指して」調整をしてきた。楠瀬監督は「点差が開いたら出そうかなと思ったけど、練習でもかなりしっかりできていたので、あとは本人の背中を押すだけかなと思った。余裕がない状態(2-1のスコア)だったけど、右サイドでもう少しボールを動かしたいと思って起用した。いきなりボランチで360度のプレーを求められるより、サイドから入るほうがやりやすいかな」と、右サイドバックに起用した。

 栗島自身も「出ても10分か15分かなと勝手に想像していた。30分行くよと言われて、えっ、早っ、と」と笑ったが、後半39分にはスローインをFW島田芽依に上手くつないでチームの3点目を導いた。

 待望のプロリーグの開幕だったがその矢先の負傷となってしまい、その間にチームは皇后杯と今季創設のWEリーグカップを優勝。それだけに「私がいなくなってみんなは2つタイトルを獲っているので、いいなあと。カップ戦も優勝してくれて、関われなくて悔しさもある」と、複雑な思いを話す。それでも、初年度が2位だったリーグ戦について「優勝をするには失点を減らさないといけない。私の得意なプレーとしては攻撃より守備。そこは私が入って失点を減らすようなプレーをしていきたい」と続けた。

 なでしこリーグが日本女子サッカーのトップカテゴリーだった時代から奮闘してきた選手だけに、約1年間の苦しい時期を乗り越えての復帰はチームにとっても喜ばしいこと。「今日に関わらず怪我をしてから待っているよと優しい声も掛けてもらった。1年かかったけど、またみなさんの前でプレーできて嬉しい」と話した栗島は、声出し応援が解禁されたスタジアムで温かい拍手と声援を受けていた。

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