アウェーで大勝の浦和、終盤の“アクシデント”も好材料 GK西川周作が「すごくポジティブ」と語った訳

西川周作が磐田戦を振り返った【写真:Getty Images】
西川周作が磐田戦を振り返った【写真:Getty Images】

磐田とのアウェー戦で6-0圧勝、19日のACLラウンド16へ弾み

 浦和レッズは8月13日のJ1リーグ第25節ジュビロ磐田戦で6-0の大勝を収めた。アウェーでの大勝は、試合終盤のアクシデントを乗り越えてAFCチャンピオンズリーグ(ACL)の戦いにつながるものになった。

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 浦和は前半立ち上がりから優位にゲームを進めてハーフタイムの時点で3-0とした。後半は負傷を抱えた選手をベンチに下げながら、リカルド・ロドリゲス監督が「見てみたかった」というMF伊藤敦樹のセンターバック起用というテストを行う余裕もあった。それでも残り約10分の時点でスコアは6-0となっていた。

 しかし、そのすぐ後に伊藤が足をつると、ベンチの判断は「無理しなくていい」というもの。アディショナルタイムを含めて残り約10分は完全な防戦一方となり、ゴール前に次々と入ってくるクロスやシュートに耐える展開を無失点で乗り切った。

 その時間帯だけ見れば大勝したゲームには見えない展開だったが、主将のGK西川周作は「そこはすごくポジティブで、10人になってもACLやリーグ戦での良いシミュレーションだと話をしていたし、マイナスなことだけではなくてポジティブに考えることが大事な時間帯になった」と話す。

 そのうえで西川は「アジアではレフェリングがどうなるか分からないし、納得いかない判定など色々なことを経験しているなかで、想定内にしておかないといけないことがたくさんある。目の前で起きたことに今日も対応することができたかなと思う」と、19日にスタートするACL東地区決勝トーナメントを見据えた。

 静岡に駆け付けた浦和サポーターからは「REDS GO TO THE WORLD」と、現行フォーマットになってからアジア最多3回目の優勝と、その後のクラブワールドカップ(W杯)を見据えたバナーも掲げられた。西川は「サポーターの気持ちは一緒。次のアジアの戦いで必ず勝ち取るという想いは一緒で熱を感じた」と話した。

 2017年のACL優勝とクラブW杯出場を経験した選手はすでに西川しか残っておらず、19年の準優勝でもDF岩波拓也、MF柴戸海、MF関根貴大が増えるのみ。トップチームでは平川忠亮コーチが07年の初優勝を含む3回の決勝をすべて選手もしくはコーチとして経験しているが、クラブの経験値とは別に選手たちはそれほどACLの経験が豊富というメンバーではなくなっている。

 そうした意味でも、ゴールラッシュと同時に最後に耐える時間を経てACL前のラストゲームを終えたことは、西川の言葉通り「良いシミュレーションになった」と言えるのかもしれない。19日のラウンド16で浦和は、グループステージを自国開催で川崎フロンターレを敗って勝ち上がってきたマレーシアのジョホール・タルル・タグジムと対戦する。

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