森保J、韓国戦出場の16選手を金田喜稔が採点 「アジアレベルは超えている」「あのプレーが試合を左右」と絶賛の“最高評価”は?
【専門家の目|金田喜稔】攻守に存在感の佐々木は「『さすが』の一言だ」
森保一監督率いる日本代表は7月27日、豊田スタジアムで開催のE-1選手権第3戦で韓国代表と対戦。宿敵に3-0と勝利し、2013年大会以来2度目の優勝を決めた。「天才ドリブラー」として1970年代から80年代にかけて活躍し、解説者として長年にわたって日本代表を追い続ける金田喜稔氏が、この試合に出場した16選手を5段階(5つ星が最高、1つ星が最低)で採点した。
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◇ ◇ ◇
<GK>
■谷 晃生(湘南ベルマーレ)=★★★★★(5つ星)
ニアサイドを破られそうな場面で素晴らしい反応を見せ、流れを明け渡さない価値あるセーブだった。五輪でも結果を残した男で、湘南でも安定したパフォーマンスを続けている。自然体でボールに素早く反応できるうえ、ハイボール対応もいい。能力を総合的に見たらW杯メンバーに入ってくる可能性は十分ある。
<DF>
■谷口彰悟(川崎フロンターレ)=★★★★★(5つ星)
最終ラインを見事にコントロールしていた。相手のパワープレーに対しても動じることなく、決定機を最小限に抑えながらも無失点で切り抜けた点は評価に値する。今回の招集メンバーの中ではW杯予選も含めて経験値も高く、冷静さ、迫力、激しさなど持っている力を期待どおりに発揮していた。
■畠中槙之輔(横浜F・マリノス)=★★★★☆(4つ星)
守備は一定の安定感を保っていた。その一方、攻撃参加やフィード力に定評があるだけに、攻撃面でもう少し見せ場を作れたら評価も高まっていただろう。とはいえ、勝利が絶対条件の韓国戦で守備の役割を完遂した点は称えたい。
■佐々木翔(サンフレッチェ広島)=★★★★★(5つ星)
積極的な攻撃参加というよりも、突破力のある相馬を後方から上手くサポートする役割。1対1の守備で強さを見せつけ、完全に勝ち切っていたあたりは、「さすが」の一言だ。決して長身とは言えないなか、コーナーキックからのヘディング弾も称賛の材料。守備を支え、セットプレーでも存在感を放ち、間違いなく最高評価の1人。
■小池龍太(横浜F・マリノス)=★★★★★(5つ星)
水沼が右サイドで起用されたこともあり、非常にいいコンビネーションを見せ、攻撃参加も効果的だった。ギリギリのところでオフサイドラインを突破し、見事な折り返しからのアシスト(チーム3点目)が光った。アップダウンを繰り返す運動量と強度、そして攻守両面での貢献度を考えた時、最高評価の5つ星を与えたい。
金田喜稔
かねだ・のぶとし/1958年生まれ、広島県出身。現役時代は天才ドリブラーとして知られ、中央大学在籍時の77年6月の韓国戦で日本代表にデビューし初ゴールも記録。「19歳119日」で決めたこのゴールは、今も国際Aマッチでの歴代最年少得点として破られていない。日産自動車(現・横浜FM)の黄金期を支え、91年に現役を引退。Jリーグ開幕以降は解説者として活躍。玄人好みの技術論に定評がある。