森保J、人選と配置は正しかったのか? 日本代表OBが指摘「監督の能力問題になる」

「どんな選手でも、プレースタイルに合わないポジションで能力は発揮できない」

 E-1選手権はJリーグでプレーする国内組で構成され、代表初招集組も多く、連係面に乏しいのは戦前から容易に予想された。だからこそ、所属チームで輝きを放ったポジションを基に、選手を起用してほしいと金田氏は望む。

「『適性ポジションと違うのでは?』という起用が、これまでも現体制で散見された。中国戦でも本来のポジションとは違う場所でユーティリティー性をテストするというチーム内での狙いがあったのだとすれば、それはそれで一定の成果があったのだろう。とはいえ、所属チームで結果を出しているポジション、あるいは類似ポジションで使ってあげてほしい。特に急造チームで、短期間での連係構築が難しいと分かっている場合はなおさらだ」

 金田氏は森保監督の起用法に着目し、「これは選手の能力の善し悪しではなく、単にプレースタイルやポジション適性の問題。選手に合ったポジションや役割を指揮官が提供できているかどうか」と指摘。そのうえで、指揮官の能力問題としてクローズアップしている。

「どんな選手でも、自分のプレースタイルに合わないポジションで起用されれば能力は十分に発揮できない。自明の理だ。中国戦の日本も、果たして人選と配置は正しかったのか、という森保監督の能力問題になる」

 27日に優勝を懸けて韓国と対戦する森保ジャパン。第1戦と第2戦の選考を経て、“精鋭”がスタメンに送り出されると見られるが、スタメンの人選と配置は見どころの1つとなりそうだ。

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金田喜稔

かねだ・のぶとし/1958年生まれ、広島県出身。現役時代は天才ドリブラーとして知られ、中央大学在籍時の77年6月の韓国戦で日本代表にデビューし初ゴールも記録。「19歳119日」で決めたこのゴールは、今も国際Aマッチでの歴代最年少得点として破られていない。日産自動車(現・横浜FM)の黄金期を支え、91年に現役を引退。Jリーグ開幕以降は解説者として活躍。玄人好みの技術論に定評がある。

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