森保Jは「古参選手に見切りをつけるべき」 英記者が見解、W杯へ主力メンバー“再考”を提言

「森保監督は改めて選手たちを評価し直さなければならない」

 ハーフタイムまでにリードを奪っていれば、試合展開もその後の戦い方も変わっていたはずだ。後半に崩壊することもなかっただろう。

 しかし、残念な結果は吉田麻也の肩にかかっていた。日本代表として最悪一つといえるパフォーマンスを披露したキャプテンは3失点すべてに関わってしまったのだ。

 もちろん彼にだけ責任があるわけではない。最初のPKを与えた場面は伊藤洋輝がポジションを外したことも関係しているし、2失点目は板倉とのコミュニケーション不足があったように見えた。3点目に関しては、彼が何をしていたのか理解できないが……。

 これから森保監督は改めて選手たちを評価し直さなければならないだろう。ポジティブな要素はほとんどなかった。長友佑都の右サイドバック起用もうまく機能していなかったし、前線はアイデアを欠いていて、得点するためにはあまりに多くのチャンスが必要になっている。

 ガーナ戦やパラグアイ戦で見せた、バブリーでエンターテインメント性のあるパフォーマンスと比較してみてほしい。確かにこの試合は相手がベストな状態ではなかったが、日本はチュニジア戦とは異なるハツラツとしたプレーを披露していた。山根視来、久保、堂安、三笘の4人は特に素晴らしかった。

 しかし、森保監督はカタールでよりネガティブなプレーをするのではないかとも危惧している。もう一人ホールディングMFを増やし、最終ラインの前のスペースを埋め尽くす誰も見たいと思わないようなパフォーマンスを選ぶのではないか。

 そんなことは許されないはずだ。日本のベンチには才能溢れる選手が揃っている。パス、創造性、動き、スピードで相手に脅威を与えることができる選手たちだ。森保監督はそんな彼らを信頼する必要がある。

 W杯開幕まで残りはおよそ5か月。残すは9月のインターナショナルウィークと11月の最終キャンプを残すのみとなり、いよいよ時間がなくなってきた。

(マイケル・チャーチ/Michael Church)



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マイケル・チャーチ

アジアサッカーを幅広くカバーし、25年以上ジャーナリストとして活動する英国人ジャーナリスト。アジアサッカー連盟の機関紙「フットボール・アジア」の編集長やPAスポーツ通信のアジア支局長を務め、ワールドカップ6大会連続で取材。日本代表や日本サッカー界の動向も長年追っている。現在はコラムニストとしても執筆。

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