「ロシアが憎い」 ウクライナ代表ジンチェンコ、戦争へ“沈黙”の元同僚を非難「全員が逮捕されると思うかい?」

シティのウクライナ代表MFジンチェンコ【写真:Getty Images】
シティのウクライナ代表MFジンチェンコ【写真:Getty Images】

シティMFオレクサンドル・ジンチェンコ、英メディアへ母国の惨状に言及

 ロシアによるウクライナ侵攻が続くなか、マンチェスター・シティのウクライナ代表MFオレクサンドル・ジンチェンコが、英紙「ガーディアン」に語ったインタビューで母国の惨状に言及。さらに、戦争に反対の声を上げないロシアの元チームメイトを非難している。

 25歳のジンチェンコは、ロシアのFCウファで2015年にプロデビュー。翌年にシティへ完全移籍を果たし、オランダのPSVでのレンタル期間を経て、17-18シーズンに復帰し、そこから5シーズン目を戦っている。

 そんなウクライナ人プレーヤーが、英紙「ガーディアン」のインタビューで、ロシア軍の侵攻を受ける母国の現状や戦争に反対の声を上げないロシア人に対する見解を述べている。

 FCウファでプレーしていたこともあり、ロシアにいる元チームメイトとつながりがあったジンチェンコ。しかし、戦争が始まった後、彼らとの関係は薄まってしまったようだ。

「あそこに友達がいて、小さなつながりがあったんだけど、今はほとんどゼロになった。知り合いの男たちは、侵攻が起こるとすぐに電話をかけてきて、『アレックス、とても残念だけど、何もできないよ』とメールしてきたんだ」

 ジンチェンコ曰く、かつてのチームメイトからは、戦争へ反対の声を上げようとする姿勢は見られなかったという。その行動に対し、さらに持論を展開している。

「黙っていれば、今ウクライナで起きている戦争を支持することになるし、彼らがそうする理由が分からない。ロシア人が抗議すると刑務所に入れられるという写真をSNSで見かけるから、怖いのかもしれない。でも、サッカー選手や多くのファンを持つクラブを考えてみてほしい。

 もし、彼ら全員が同時にインスタグラムに『みんな、戦争に反対だ、止めよう』と投稿したら、全員が逮捕されると思うかい? もちろん、そんなことはないよ。彼らが何も言わないのはとても残念だ」

 インタビューでは、出身地のウクライナ北部・ラドミシュルが、ロシア軍の攻撃により無残な状況になっていることも明かしている。

「彼らは我々の市民を殺した。子どもたちも殺された。女性も、女の子もレイプされた。我々の犬を殺し、食べさえした。彼らについてどのように感じているか、説明することができない。ウクライナ人とウクライナにしたすべてを憎んでいる。

 そして、これがプロパガンダだと周囲に信じ込ませようとしているロシアの人々も憎い。恥ずかしいことだ。どうしてこんなことが言えるのだろう。ウクライナの人々が写真を送ってくれた、本当の事実を。死んだ一般市民の死体が2週間も放置されていたんだ。彼らはこの責任を取らなければならない」

 4月16日(現地時間)のFAカップ準決勝・リバプール戦(2-3)でフル出場を果たしたジンチェンコ。心に大きな傷を負ったなかでプレーせざるを得ない状況は、果たしていつまで続くのだろうか。

(FOOTBALL ZONE編集部)



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