W杯予選で海外物議「危険な行為」 セネガルファン、エジプト選手に無数のレーザー照射で妨害

エジプト代表FWモハメド・サラー【写真:Getty Images】
エジプト代表FWモハメド・サラー【写真:Getty Images】

エジプトFWサラーらがレーザー照射被害、試合も敗れ「エジプトがW杯から脱落」

 カタール・ワールドカップ(W杯)アフリカ最終予選の第2戦が現地時間3月29日に行われた。現アフリカ王者のセネガルはエジプトとPK戦までもつれ込む接戦の末に本大会出場権を獲得した。しかし、この試合でセネガルのファンがエジプトの選手へ無数のレーザーポインターで妨害したことが物議を醸している。

 アフリカの本大会出場枠は「5」。最終予選は2次予選を勝ち抜いた10か国が5つの組に分かれ、ホーム&アウェーの直接対決で雌雄を決する。

 セネガルはアフリカネーションズカップ決勝でも対戦したエジプトと激突。敵地での第1戦に0-1で敗れていたが、ホーム第2戦では前半4分にオウンゴールで1-0とし、2試合合計スコア1-1のまま90分間を終えた。延長戦でも決着はつかなかったため、勝負の行方はPK戦へともつれ込んだ。

 PK戦はお互いに最初の2人が失敗。先攻のセネガルは3人目イスマイル・サーラ、4人目アフマドゥ・バンバ・ディエングが成功させたのに対し、後攻エジプトは4人目のムスタファ・モハメドがキックを失敗。するとセネガルは5人目で登場したサディオ・マネが確実に決め、PKスコア3-1で勝利した。アフリカネーションズカップに続いて大一番でエジプトを下したセネガルは2大会連続3度目のワールドカップ出場となる。

 しかし、この試合ではセネガルのファンによるエジプト選手への攻撃が物議を醸している。試合中から選手に緑色のレーザーポインターが照射されるシーンが確認されており、それが特に顕著だったのがPK戦の場面だ。

 エジプト1人目のキッカーとして登場したリバプールのFWモハメド・サラーに対しては、無数のレーザーが向けられた。集中力を削がれた影響か、サラーはシュートを枠から外してしまった。海外ニュースサイト「TMZ Sports」は「ファンがモー・サラーの顔にレーザーを照射。(サラーは)PKを失敗し、エジプトがW杯から脱落」との見出しで報じている。

 レーザーポインターのスタジアム持ち込みはもちろん禁止行為。「レーザーは目にダメージを与える。ルール違反であるだけでなく、危険な行為」とセネガルファンの行為は非難されている。レーザーポインターの使用でセネガル側に罰金などの処分が下る可能性はあるが、記事では「いくら罰が与えられたとしても、サラーやチームメイト、そしてファンが感じた失望が解消されることはないだろう」とエジプトの無念が伝えられている。

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